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処女崇拝の系譜

アラン・コルバン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784865781779
ISBN 10 : 4865781773
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

古代から近代まで西洋史を貫く、プラトニック・ラヴ幻想。現実的存在としての女性に対して、聖性を担わされてきた「夢の乙女」たち。「娼婦」「男らしさ」の歴史を鮮やかに描いてきたコルバンが、神話や文学作品に象徴的に現れる「乙女」たちの姿をあとづけ、「乙女」たちに託された男性の幻想の系譜を炙り出す。

目次 : アルテミス/ディアーナ―ギリシア神話・ローマ神話/ ダフネ―ギリシア神話/ アリアドネ―ギリシア神話/ ナウシカ―ホメロス『オデュッセイア』/ イズー―ベルール『トリスタン物語』/ ベアトリーチェ―ダンテ『新生』『神曲』/ ラウラ―ペトラルカ『カンツォニエーレ』/ ドゥルシネア―セルバンテス『ドン・キホーテ』/ ジュリエット―シェイクスピア『ロメオとジュリエット』/ オフィーリア―シェイクスピア『ハムレット』〔ほか〕

【著者紹介】
アラン・コルバン : 1936年フランス・オルヌ県生。カーン大学卒業後、歴史の教授資格取得(1959年)。リモージュのリセで教えた後、トゥールのフランソワ・ラブレー大学教授として現代史を担当(1972‐1986)。1987年よりパリ第1大学(パンテオン=ソルボンヌ)教授として、モーリス・アギュロンの跡を継いで19世紀史の講座を担当。同大学名誉教授。“感性の歴史家”としてフランスのみならず西欧世界の中で知られており、多くの後続世代の歴史学者たちをまとめる存在としても活躍している

山田登世子 : 1946年生。愛知淑徳大学名誉教授。専門はフランス文学。2016年死去

小倉孝誠 : 1956年生。慶應義塾大学教授。専門は近代フランスの文学と文化史。1987年、パリ第4大学文学博士。1988年、東京大学大学院博士課程中退。監訳書に、コルバン他監修『身体の歴史』(全3巻、日本翻訳出版文化賞受賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ラウリスタ〜

    19世紀ブルジョワ独身男性が女性に対して持つ欲望の二重性は、天使と娼婦、処女(夢の乙女)とヴィーナスの対立で説明される。本書は、1860年代で消えてしまったが、それまでは連綿と繋がれてきた「自分の処女を守る貞潔で純粋な処女」という表象体系を、具体例を上げながら明らかにしていく。裸体を見られるくらいなら死を選ぶヴィルジニー、主人の強姦を拒む勇気を示すことで召使から妻へと昇格するパミラ。子供の頃は大自然の中を兄妹のように無邪気に遊び、エデンの園のような束の間の愛があり、その後羞恥心が現れ幸福が失われる紋切り型

  • kenitirokikuti

    非・読了メモ。原題は‘Les filles de rêve´(夢の女)。19世紀のロマン主義がこの「夢の女」(天使的であり身体性が希薄)が最大限に強まった。象徴的には「聖母マリア」など。この「夢の女」と似ているのが異なるのが「若い女 Jeune fille」。若い女は夢の女と異なり、やがて成熟し、予兆として男を惑わせる何かを備えている。ようするに思春期の少女である。

  • らむだ

    アルテミス・ベアトリーチェ・オフィーリア・オーレリアetc...文学や神話の世界から“夢の女”を抜き出し、処女性の崇拝の系譜を辿る一冊。原題は『夢の女』

  • ななし

    女神アルテミス/ディアーナ、ダフネ、オフィーリアなど文学・芸術の面から「夢の女」を選び出しそれぞれに解説を付け加えるという内容。処女性への憧れは古代からあったが文明化される前の社会(母権性社会)ではそういったものが全くなかったと別の論文に書かれていた。処女性がほとんど神性にまで高められ、未来を切り開くものとされていたってのはおかしくて笑ってしまう。20世紀にはヨーロッパでは処女性への憧れがなくなったって書いてあったけど本当かなあ?この著者の歴史の捉え方が面白いので別のやつも読みたい。

  • ちり

    最後に「白い日傘問題」が出てきた(表紙絵もそうだな…)

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