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想起の文化 忘却から対話へ

アライダ・アスマン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000237369
ISBN 10 : 4000237365
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

移民問題と右派台頭に揺れるドイツ。ホロコースト犠牲者の想起に向けられる不満や批判を、記憶文化論の第一人者が、徹底的に検証し、出自や国境を越えた想起の可能性を問う。対話的想起への挑戦。2018年に夫ヤン・アスマンとドイツ出版協会平和賞を共同受賞。

目次 : 忘却、黙殺、想起(記憶研究の諸問題/ ドイツ人の家族の記憶を作ること―果てしない物語?/ ドイツの想起の文化の諸問題)/ ドイツの想起の文化の実践領域(ドイツの二つの独裁制の想起/ 移民社会の中での想起)/ トランスナショナルな視点(被害者競争/ トラウマ的な過去と付き合うための四つのモデル)/ 結び―新たな想起の文化の諸前提

【著者紹介】
アライダ・アスマン : 1947年、ドイツ・ガッダーバウム(現ビーレフェルト市)生まれ。コンスタンツ大学名誉教授(英語文学・一般文学)。マックス・プランク研究賞(2009)、エルンスト・ローベルト・クルティウス賞(2011)、カール・ヤスパース賞(2017、ヤン・アスマンと共に)、バルザン賞(2017、ヤン・アスマンと共に)、ドイツ出版協会平和賞(2018、ヤン・アスマンと共に)などを受賞

安川晴基 : 1973年、広島県生まれ。名古屋大学大学院人文学研究科准教授。専攻はドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • EnJoeToh

    序章だけでも読んでおいた方が。

  • nranjen

    2019年の参議院選挙の結果が明らかになった日に再読し終わり、改めて失望感を感じずにいられない。訳者が記すように「一方的な忘却と、内向きのモノローグ」によって閉ざされた現状は「想起の手前」どころか隠蔽、抑圧によって逆にスタート地点から遥か彼方に遠ざかっている気がしてならない。ドイツやフランスにおける60年代からはじまった視点の基本的な転換が80年代政治的に浮上し、今にいたるまでの奮闘を見逃してはならない。しかし日本の今の政治には過去から目を背けることによって、未来へ道を自ら閉ざしているようにしか思えない。

  • takao

    ふむ

  • shin

    ドイツ人がホロコーストの記憶を終戦後から今に至るまで以下に認識してきたかを紐解いている。加害者側ですら自らを被害者として想起してしまうメカニズム、国の間で記憶が折り合わない理由、そしてそのギャップをどのように埋めうるのかの提言がなされている。「戦う民主主義」として名が挙がるドイツでもホロコーストの記憶は一旦忘却されかけて、ホロコーストに関しての認識を各国で共有する会議を行うことができたのも終戦後50年強経ってから、ということに問題の根深さを感じる。身につまされる思いで読んだ。

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