アフメト・ハムディ・タンプナル

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心の平安

アフメト・ハムディ・タンプナル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784865780420
ISBN 10 : 4865780424
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「僕たちはお互いを愛しているのだろうか、それともボスフォラスを愛しているのだろうか?」トルコ共和国建国から約十五年、第二次世界大戦勃発前夜におけるイスタンブルの知識層青年たちの物語。主人公ミュムタズは幼い頃に両親を相次いで喪い、以後は、歳の離れた従兄であるイヒサンに引き取られる。ミュムタズは、歴史家であり東西の文化に造詣の深いイヒサンを精神面でも父とし、長ずるにつれてオスマン朝時代の伝統文化(文学、芸術、骨董)を深く愛するようになる。研究者となったミュムタズは、博士論文を書き上げたのち、ボスフォラス海峡を渡るフェリーで、夫と別れたばかりのヌーランと運命的に出会う。意気投合した二人は、イスタンブルの街並みに伝統の美しさを訪ね歩くなかで愛を深め、ついに結婚の意思を固めるが…。甘美なラブストーリーと伝統文化の美と神秘、そしてイスタンブルというトポスの魅力が渾然として描きだされた不朽の名作。

【著者紹介】
アフメト・ハムディ・タンプナル : 20世紀トルコ文学の最高峰に位置する作家、詩人。1901年にイスタンブルに生まれる。1919年にイスタンブル大学文学部に入り、当時大詩人として知られていたヤヒャ・ケマルに師事し、大いに影響される。卒業後、10年ほどエルズルムやコンヤなどで高校の文学教師を務めた。1933年イスタンブルの芸術アカデミーで、美学と神話の講座に任命され、1939年には、イスタンブル大学文学部の教授に任命される。1942年から4年間マラティヤ選出の国会議員をつとめる。1962年1月イスタンブルで死去

和久井路子 : 横浜生まれ。アンカラ在住。フェリス女学院を経て、東京大学文学部言語学科卒業。同大学院修士課程修了(言語学・トルコ語学)。リハイ大学(アメリカ)で博士号取得(外国語教育)。現在、中東工科大学(アンカラ)現代諸語学科に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • miyu

    素晴らしかった。最後の章は胸がドキドキしてしまい不覚にも涙が出そうになった。感動したとか名作だとかというよりも、この物語に囚われてしまいそうだ。この作品はオルハン・パムク関連で知ったのだが、そのあまりの分厚さと内容の濃さで読むのを躊躇していた。読み始めてもなかなか進まない。とにかく濃密だ。トルコという特異な位置に存在する国の歴史や事情や美術建造物などに少しでも理解があれば、本当の意味でのこの作品の良さにさらに身が震えるに違いない。しかし単純に人間の成長する上での苦悶や悦びの記録と思って読んでも充分だった。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    ミュムタズムの恋と成長を描いたイスラム文化小説。子供が産めなくなってしまい、情緒不安定になった妻を支えるイヒサンがいい夫過ぎる一方で、ヌーランの夫のどうしようもないダメさ、ゴシップ好きの親族のお節介な独善性はいつの時代、どんなところでも同じなのね。しかし、破滅的な虚無主義者であるがためにこの物語でのメフィストフェレスなスアトの報われなさ故の虚無は怖すぎる。そして第二次大戦の幕開けという不穏な足音で幕を閉じたこの物語。本を閉じた後、あの大戦から始まったがために混沌とするイスラム世界の現在に胸が痛む

  • ワッピー

    イスタンブールを舞台に、早くから両親と死別し、従兄イヒサンに育てられたインテリ青年ミュムタズと夫に離縁されたヌーランのひと夏の恋。二次大戦前夜の不穏な空気の中、東西の交点である古都で、伝統と現代のはざまに暮らす人々の歓び、惑い、葛藤が光と影の交錯する美しい町の点景として映し出され、伝説の音楽家エミン・デデの演奏の夜にクライマックスを迎えます。ワッピーは無粋者ですので恋はわかりませんが、普段接する機会のないトルコの伝統文化・音楽の描写に目を開かれる思いでした。この街は死ぬまでにぜひ訪れたい場所の1つです。

  • ヒデじい

    トルコの偉大な作家と言われるアメフト.ハムデイ.タンナブルの小説。"甘美で探求的で憂愁に満ちた叙情詩との評論そのまま。そう感じさせる翻訳も素晴らしい。

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