アビ・ヴァールブルク

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ヴァ-ルブルク著作集 7

アビ・ヴァールブルク

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784756603784
ISBN 10 : 4756603785
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2003
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ヴァールブルク自らが現地で写真に収めたアメリカ先住民たちの生活と儀礼、そのなかに息づく蛇のイメージ。旅の記憶は壮大な歴史的回想へと姿を変えて、古典古代やキリスト教世界の美術に見られる蛇の図像の役割を逆照射する。ジャンルの閾を超えて、文明化による不安克服の両義性を自己省察とともに顕在化させる試み。

目次 : 蛇儀礼―北アメリカ、プエブロ・インディアン居住地域からのイメージ/ 一九二三年四月二六日付ザクスル宛ヴァールブルク書簡/ ヴァールブルクのアメリカ南西部旅行(旅程表)

【著者紹介】
加藤哲弘 : 関西学院大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • hitotoseno

    旧約聖書において最も重要な動物といえる蛇は奇妙な位置を占めている。エデンの園においてエヴァが蛇にそそのかされて罪を犯したことは周知の事実だが、一方で「民数記」において神に逆らった民は刺客として送られた蛇に噛まれ、モーゼに助けを乞うたところ、蛇を仰ぎ見れば生き延びることができると告げられた。にもかかわらず、モーゼの作ったとされる青銅の蛇は、「列王記」において破壊されている。一方で忌み嫌われ、他方で救いとなる姿は、その毒が人を殺す一方でその血肉自体は栄養に満ちている蛇をよく表現している。

  • roughfractus02

    同化から同期へのシフトによるネットワーク世界の変容を、本書は最後に電線を張り巡らされた都市の写真を付して読者に仄めかす。著者が北米旅行で見たプエブロ・インディアンの雨乞いの儀礼では、蛇は雨を呼ぶ稲妻を象徴し、シャーマンはその力を得るために蛇に同化する。2つの世界を行き来する際に象徴化を施す人間の性質は東西を問わない。ここから、蛇の象徴化の例を西洋文化の様々な場面に見出す著者は、その一方で、儀礼を作る他の世界との交通が、天を引き裂く稲妻が電線に代わり、他の世界との距離をなくして直接同期する新世界を目にする。

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