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国富論 中 国の豊かさの本質と原因についての研究 日経ビジネス人文庫

アダム・スミス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784296117550
ISBN 10 : 4296117556
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ローマ帝国が崩壊して以来、ヨーロッパでは都市の産業である商工業を、農村の産業である農業より優遇する政策がとられてきた。どのような状況を背景にこの政策が生まれ確立したとみられるのかを、本書第三編で説明していく。第四編では、経済政策に関する理論を、さらにはこれら理論がさまざまな時代にさまざまな国に与えた影響を、できるかぎり十分に明確に説明するようにつとめる。(「序論と本書の構成」より抄出)。

目次 : 第3編 国による豊かさへの道筋の違い(豊かさへの自然な道筋/ ローマ帝国の崩壊後に生まれたヨーロッパの旧秩序と農業への障害/ ローマ帝国崩壊後の都市の発生と発展/ 農村の発展に対する都市の商業の寄与)/ 第4編 経済政策の考え方(商業中心の考え方、重商主義の原理/ 国内で生産できる商品の輸入規制/ 貿易収支が自国に不利とされる国からの輸入に対するほぼ全面的な規制/ 戻し税/ 輸出奨励金/ 通商条約/ 植民地/ 重商主義の帰結/ 重農主義―土地生産物が国の収入と富の唯一の源泉または主要な源泉だとする経済政策の考え方)

【著者紹介】
アダム・スミス : 1723〜1790年。英スコットランドの社会哲学者、政治経済学者

山岡洋一 : 翻訳家。1949年生まれ。政治経済分野の翻訳で高い評価を得る。2011年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • かわうそ

    倉山満さんが理論的な原則が成り立たない場合は歴史に立ち返ることが大切だと『13さいからのくにまもり』で書いていたが、国富論は原則から理論を打ち立てながらも歴史的な考察も怠らないという点においてはどの本よりも卓越している。金本位制、銀本位制からの移り変わりなど時代が先に進むに従って前提となるものが違うがだからと言って国富論が現代に通じないと言うことはない。そこは読者それぞれが補完して自らの頭で組み替えることも重要になってくる。 スミスは独占を徹底的に嫌いその裏返しとして市場の自由を提起しているにすぎない。

  • いとう・しんご

    本書P119で初めて「見えざる手」 invisible hand が登場するけれど、ここまででこの一回しか出てきません。彼の主張の主眼は、「神の見えざる手」、つまり市場の自己調整機能や自由主義の提唱にあるのではなく、有力な商工業者が、独占的で自己中心的な市場創出を求めて政治を主導しようとすること、それによって社会の「自然な」発展と秩序をゆがめていること、の批判にあるようです。

  • sab

    富への道筋の国家間の差異、経済政策について(国家がとる政策方針、貿易と関税、税金・補助金による市場への影響、植民地運営) ◆都市・商工業の発達→秩序と善政の確立→個人の自由と安全→農村の領主からの解放、とはなんともトリクルダウンの発想であるが、果たして都市・商工業の発達が秩序と善政の確立に結びついているだろうか。格差の拡大は、トリクルダウンが十分に起きなかったことの証左であるし、先日読んだ「万物の黎明」に照らせば、商工業はおろか農業の発達でさえも個人の自由と安全とは独立した事象同士であるかのように思える。

  • Akiro OUED

    貨幣自体に価値があるのではなく、貨幣と交換できる商品に蓄積された労働にこそ価値がある。正論だが、お金を獲得すればするほど、さらに金が欲しくなるのはなぜか。自由競争を謳歌してるはずの資本家が、労働者搾取を強化し、カルテルを組む。スミスの想定より、世間には善人が少ない、らしい。

  • KM

    中巻は国の発展、経済政策に対して論じている。国の発展については、面白いなと思ったのは労働によって国が発展していくのだが、ある程度発展していくと国の支配者が国の発展に関係のない宝飾品に目が眩んで労働の対価、権力を失っているところや穀物不足に陥る原因は戦争や不作によるもので商人の買い占めによるものである場合は少ない(これは今日本に起きていることにもつながるが)といったところでした。また、植民地の統治に関する章等時代背景にあった記載は参考になった。所謂、神の見えざる手の記載もあり。

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