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口で鳥をつかまえる男

アズィズ・ネスィン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784894349155
ISBN 10 : 4894349159
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1960年クーデター前後の政治・経済の混乱により、言論統制、戒厳令、警察の横暴、官僚主義などが横行するトルコ社会において、シニカルな「笑い」を通じて批判的視点を提示し、幾度も逮捕・投獄されながら、ユーモア作家として国際的名声を築いた作家ネスィンの珠玉の作品16篇を初邦訳。

【著者紹介】
アズィズ・ネスィン : 1916年1月(一説では、1915年12月)、トルコのイスタンブル生まれの作家。14歳でチェンゲルリキョイ軍人学校に入り、36年からはアンカラの士官学校、つづいてイスタンブルの工科技術学校に学ぶ。39年からは少尉、将校として各地で勤務。44年に職権乱用の罪で逮捕され、服役を経て、軍を罷免される。出所後は、様々な仕事を経て、『イェディギュン(7日)』誌や『カラギョズ』誌、『タン(曙)』紙で、編集や執筆に携わるようになる

護雅夫 : 1921‐1996年。東洋史学者、東京大学名誉教授。滋賀県に生まれる。北海道大学助教授、東京大学助教授・教授、日本大学教授を歴任。レニングラード大学(ソ連)、イスタンブル大学(トルコ)客員教授も務める。『古代トルコ民族史研究』で1970年に第60回日本学士院賞を受賞。1992年より日本学士院会員。トルコ科学アカデミー名誉会員。東洋文庫ユネスコ東アジア文化研究センター所長、史学会理事長、東方学会理事長(1985‐1991年)、中近東文化センター理事長、古代オリエント博物館理事、日中文化交流協会常任理事、日本学術会議第13期会員等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • きゅー

    社会風刺の効いた小説集。1960年代の言論統制、戒厳令下のトルコにおいて書かれたというのがポイント。ある物語の中で、外国人に「お国は遅れた国ですね。そうでしょう?」と尋ねられる場面がある。「ええ、その通りです」と答えれば国家の悪口を言ったということで重罪に処されてしまう。だからといって「いいえ、違います」と答えれば嘘をついたことになり、やはり困った事になってしまう。こういう笑えない出来事を滑稽味のある物語に仕立てるテクニックが秀逸だった。ちなみにこの物語の設定が、夢のなかで見た話とされているのも流石。

  • 林克也

    面白かった。 「アズィズ・ネスィン、半生を語る」のなかで、「ものを読まぬこと」からくる醜さは、大変重要です。さきの連中(トルコの有力者)には、それが見られます。とある。これは日本の今の全大臣と自民党議員にもドンピシャですよね。情けなく、哀れな連中。 「ミスター・フィシャーが来る」無責任。役人の気質は世界共通ということ。「神の恵みがありますように」殺人鬼ゼンゴの心の深さ。「みんな落ちこぼれ」こんな状況、とても耐えられない。「代議士の外套」日本の代議士も同じだ。資本家と結託し、庶民から搾取するのが仕事。

  • qoop

    トルコ人作家による、ユーモラスで不条理な寓話集。かなり悲惨な情況に追い込まれた人々を書きながら笑いを取るというシニカルさで、こうした作品を数多く残した著者とはどんな人物か、興味が湧く。なので、付録の著者インタビューも面白く読んだ。イランの王、エジプトの国王、イギリスの王女の三人から同時に訴えられたと云う希有な逸話を持つと聞いたら納得するしかないかな、と。

  • 繻子

    とても皮肉が多く、笑えないくらいのブラックなジョークにまみれている本でした。だけどもすらすら読めてしまった。重く苦しいものほど軽妙にしよう、さらりとさせようとしている作者の芸風でしょうか。内容と書きたいであろうことにも関わらず、とても読みやすかったです。

  • ハルトライ

    トルコの作家、アズィズ・ネスィンの短篇集。全体的に(マスコミ等も含めた総称の意味での)コミュニケーションに起こる齟齬を笑い飛ばすような作品が多いが、だが、話の内容も似ているかというと、これがまったく違う。シュルレアリスムな話もあれば、へそくり社長みたいなコメディもあり、しかも、文体や話の構成や話そのもののジャンルも違う。内容によってはラファティのようなくらくらする感覚がする短編もあった。かと思うと、とてつもなくしょーもないオチで終わるなんかもあったりする。その多彩さが愉快でたまらない。

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