アザリーン・ヴァンデアフリート・オルーミ

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私はゼブラ エクス・リブリス

アザリーン・ヴァンデアフリート・オルーミ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560090640
ISBN 10 : 4560090645
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

独学・反権力・無神論の三つの柱を掲げ、「文学以外の何ものをも愛してはならない」を家訓とするホッセイニ一族。その末裔として生まれたゼブラは、5歳のとき、サダム・フセインが仕掛けた戦争で混乱したイランを脱出する。途中、母が不慮の死を遂げると、彼女は心に空洞を抱え、父はますます文学に沈潜し娘を文学で武装させようとする。トルコ、スペインと亡命を重ね、最後に渡った“新世界”アメリカでも父娘に居場所はない。22歳になったゼブラは父の死で天涯孤独となり、一大決心をする―亡命生活で分裂した自己を取り戻すため、亡命の旅路を逆からたどり直そう、と。アメリカでの唯一の師の力添えで、ゼブラは“亡命の大旅行”をスタートする。バルセロナで彼女を出迎えたのは、イタリアから亡命してきた若き文献学者のルード・ベンボ。二人はすぐに惹かれ合うが、愛に臆病なゼブラは文学の鎧―過去の偉大な作家たちの言葉―で身を固め、ドン・キホーテのごとく不条理な奮闘を続ける…。

【著者紹介】
アザリーン・ヴァンデアフリート・オルーミ : 1983年生まれのイラン系アメリカ人作家。2012年に発表した中篇『フラ・キーラー』(Fra Keeler)が小説デビュー作。同作はホワイティング賞を受賞するなど高く評価され、作家は全米図書財団の「35歳以下の5人」の一人にも選ばれた。現在はノートルダム大学で創作を教えている

木原善彦 : 1967年鳥取県生まれ。京都大学大学院文学研究科英語学英米文学専攻博士課程修了。大阪大学大学院言語文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヘラジカ

    生まれながらの亡命者にして、文学の申し子による知的で風変わりな冒険譚。なんとも説明し難い小説だが、語り手が強烈に個性的なので、読み手を選ぶということだけははっきりと言える。嫌いな人は読み続けることを放棄するだろう。自分も最初は「何言ってんだこいつ…」と思いながら読んでいた。しかし、その偏執的な性格や、文学に対する真摯な探究心、答えを求める愚直な姿勢に、次第に愛おしさすらを覚えてしまった。コメディとして読むもよし、文学的狂人のオデッセイを楽しむもよし。巻末の作者の言葉を読むとまた違った感慨も湧く。

  • スミス市松

    文章には随所に痺れる攻撃的言辞が散りばめられているのに、中盤以降の物語展開が全く陳腐で整合性に欠けており残念な小説だった。この「虚無の女戦士」による巡礼の旅に一定の説得力を持たせるのであれば、主人公ゼブラの成長を示すべきだろう。だが、壮絶な亡命と一族の宿命を背負い人生を賭した旅を決意しているゼブラはあまりにも強すぎて、他の登場人物では彼女の生のあり方に変化を与えられないのだ。小説は彼女に対してルード・ベンボというどうしようもなく通俗的な馬の骨をあてがうことで、陳腐な恋愛与太話に堕してしまっている。

  • ユーカ

    ゼブラ、とてつもなく眩しい文学テロリスト。独裁者に支配されたテヘランからの逃避行の途中で誕生したゼブラは「独学・反権力・無神論」を掲げるホッセイニ一族の末裔で、幼少期から文学を叩きこまれた。両親を失った彼女は❝亡命の大旅行(グランドツアー)❞なるものを決行し、一路スペインへ。そこで彼女曰く❝言葉の防腐処理人❞ルード・ベンボーーイタリア系のイケてる文学者と出会ってしまう。ぶっ飛びすぎて自らも制御できないゼブラ、どうしようもなく惹かれてしまい、彼女から離れられずにズッタズタになるベンボ。二人の大旅行の果ては⁉

  • ハルト

    読了:◎ 好みだった。亡命者たる女ドン・キホーテの、自己と愛を巡る旅。一族の家訓である、「誰も信じるな、文学以外の何ものをも愛してはならない」という、文学世界を日常の規範とした、キテレツで滑稽でちょっぴり痛い女の子が主人公。せっかくできた恋人ととも噛み合わず、すれ違いばかり。最初はそんな彼女に苛立つものの、けれど読んでいくうちに、彼女によって他者とはどういう存在なのか、人間とはどう関わっていけばいいのかのピント調節が、ちょっとずつ合ってくる。彼女の人生にとって必要なのは虚無ではなく希望なのだと思った。

  • belle

    愛することを許されている対象は文学のみ。文学で身を守れるのだろうか。

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