Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

• roughfractus02

  読了日：2022/07/02

  もしコモンドゥスやヘリオガバルスの奇行がなかったら・・・そんな反実仮想的トーンが言葉の端々に響くような本巻だが、それほど2人の放埒さが際立つのは、彼らの日常が「臆面もなく」という言葉のヴェールを振り払うように克明に記されているからだろう。その執拗さはさらに、4世紀に残る2世紀のローマの衣食住や流行等の生活習慣を記し、皇帝が短期間で交代する度に(主伝)、皇帝候補が現れては消えるその繰り返しから(補伝)当時の政治システムをも垣間見せる。すると、この振幅の激しい試行錯誤がローマ帝国を存続させたように思えてくる。

• 刳森伸一

  読了日：2016/02/08

  第１巻は大人しく標準的な伝記のような装いだったが、どうやら本巻から本領が発揮されたようで、かなりゴシップ的なエピソードが多くなる。特にヘリオガルバスの巻は悪趣味極まる。そして、そんなヘリオガルバスの巻が一番面白い。

• 白神 健吾

  読了日：2015/05/19

  こちらもゼミ発表の為に読んだものでありコンモドゥス伝しか読んでいないので近いうち再読する予定。

• Doederleinia berycoides

  読了日：2010/09/03

  アントニヌスの名が堕ちていく過程がよく分かった。ヘリオガバルスの章がある意味凄かった。

• Βουλγαροκτόνος

  読了日：2023/03/31

  「五皇帝の年 (193年)」を中心にした本書。悪帝エラガバルスをコンスタンティヌス帝に重ね合わせて暗に批判している、という解釈には膝を打った。愚帝ではないがセウェルス、カラカラもなかなかの残酷さ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します