アイザク・バシェヴィス・シンガー

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Books

お話を運んだ馬

アイザク・バシェヴィス・シンガー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784001140439
ISBN 10 : 4001140438
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2000
Japan

Content Description

お話の名手ナフタリは愛馬スウスとともに町や村を回り、物語を語る。ノーベル文学賞を受賞したユダヤ系作家の不思議なお話集。

【著者紹介】
アイザック・バシェビス・シンガー : 1904‐1991。ユダヤ系アメリカ人の作家。ポーランドの首都ワルシャワで幼・少年時代を過ごす。1935年にニューヨークへ渡り、やがてアメリカ国籍をとる。1978年ノーベル文学賞を受賞。ユダヤに伝わる物語とワルシャワでの体験をないまぜにした不思議な雰囲気をもった作品を書く

工藤幸雄 : 1925‐2008。大連生まれ。東京大学フランス文学科卒業。通信社の外信部員を経て、ワルシャワ大学日本学科で講師を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • らぱん

    8編の短編は「おとなになっていくことの不思議について、また生きることと愛することの謎に立ち会う不思議について、思いをめぐらせる読者、幼老を問わぬすべての人」に捧げられており、幸福な読書体験になった。おおまかに民話的作品と自伝的作品があり、上質な児童文学として素晴らしく、柔らかで未分化な魂には面白くまた深く沁みるのではないか。通底するのは生命讃歌とも言うべき、生きる喜びや存在の肯定を高らかにあるいは密やかに謳っている。好みとしてはおさなごころの活写に優れた「ワルシャワのハヌカ前夜」を挙げたい。↓

  • NAO

    「ダルフンカ」「ヘルムのとんちきとまぬけな鯉」は、「お脳の足りない町ヘルム」で起きた話。東欧にはどうしようもないほどお馬鹿な人物がよく登場する。不当に支配された者たちがその鬱屈を晴らすには、馬鹿になりきって社会を揶揄するしかなかったのだろうか。「ランツフ」 「自分はネコだと思っていた犬と自分は犬だと思っていたネコ」は、ユダヤの伝承をもとにした話。家の精だというランツフとランツフに愛された人々との交流がなんとも心温かい。「ワルシャワのハヌカ前夜」は自伝的な話で、ユダヤの独特な風習が詳細に描かれ興味深い。

  • たつや

    8つの短編集です。作者が馬で村や町を回り、子供たちにお話しを聞かせる。それをまとめたもの。どれも、教訓もあり、良いです。

  • マリリン

    小学5・6年生の頃の感性に戻ってという訳にはいかないが、どれか一番心に残ったかというと、「お話の名手ナフタリと愛馬スウスの物語」か。本書は未読だったが子供頃の読書は貴重な体験だと思った。とんまやぼんやり・とんちきやまぬけ・自分の本当の姿を知らなかった犬やねこ等が登場し、おとなになってゆく過程で本書の中の作品は色々な事を教えてくれるのではないか。むしろ大人だからこそハッと気づく事があるのではないだろうか。「レメルとツィパ」...何とも微笑ましい。幸せを感じられる心が大切か。適材適所という言葉を思い出す。

  • ぺったらぺたら子 

    「もしも話が語られたり、本が書かれたりしなければ、人間は動物のように生きることになる。その日その日のためだけにな。」なぜ本が、或いは芸術が必要なのか。そして何故今、政治家共はそれを奪おうとしているのか。少年が道を迷う絶品『ワルシャワのハヌカ前夜』はキアロスタミっぽい。頭がボンヤリな者同士で夫婦になる『レメルとツィパ』にはちょっと泣きました。シンガーはまだ2冊目だけど、男女の繋がりの破壊的なまでの緊密さというのか、恋がそのまま絶対的なものとなるスピード感が子供向けの話でも同じなのが凄く、馬との関係も同じ。

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