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世界のひきこもり 地下茎コスモポリタニズムの出現

ぼそっと池井多

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784909281296
ISBN 10 : 4909281290
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

各国の地中に広がる“ひきこもり”の豊穣な世界にようこそ!ひきこもり歴35年、「世界ひきこもり機構」(GHO)を創設した50代の著者がインターネットで海外のひきこもりやその支援者と対話。そこから見えてきたひきこもりの真実とは―

目次 : フランスのひきこもりギードの場合―ぼくは孤独が好きなんだ。パソコン、ベッド、安らぎがあれば十分さ。/ フランスのひきこもりテルリエンヌの場合―ひきこもりになんて、なりたくなかった。/ 中国のひきこもり/ アメリカの元ひきこもりショーン・Cの場合―“伝統的な男性性”をぼくに期待するパパは敵だと思った。/ アルゼンチンのひきこもりマルコ・アントニオの場合―いじめる側を擁護する学校なんてごめんだ。/ インドのひきこもり/ インドの元ひきこもりニティンの場合―私たちは自分自身になるために少し時間が必要なだけなのです。/ イタリアの社会心理学者マルコ・クレパルディとの対話―彼らを助けたい、いや、「ぼくら」を助けたいのです。/ 父との最後の電話/ パナマ共和国のひきこもりヨスーの場合―ぼくはゴミだ。カスだ。負け犬だ。このままでは死んでしまう。/ フランスのひきこもりアエルの場合―ひきこもりになってぼくはようやく自分を生き始めた。/ スウェーデンのひきこもり/ バングラデシュのひきこもりイッポの場合―ぼくは自分で自分を部屋に監禁するようになったのさ。/ フィリピンのひきこもりCJの場合―日本のひきこもりはなんて恵まれているんだ!/ カメルーンの元ひきこもりアルメル・エトゥンディの場合―解決や成功を得る場所は“社会”の中だけとは限らない。/ 北朝鮮のひきこもり/ フランスのひきこもりジョセフィーヌの場合―醜くて、軽蔑に値して、病的であるのは社会の方よ。/ 台湾の映画監督廬〓〓との対話―ひきこもりにとって理想的世界はどんなものですか。

【著者紹介】
ぼそっと池井多 : 1962年、横浜生まれ。ひきこもり当事者や経験者の声を発信するメディア「ひきポス」の編集委員。大学卒業を目前に控えた就職活動中にひきこもり始め、以後、形態をさまざまに変えながら断続的に35年ほどひきこもっている。2017年、「世界ひきこもり機構」(GHO)を創設。近年は、長期化・高齢化したひきこもり当事者とともに、家族のための語らいの場「ひ老会」や「ひきこもり親子 公開対論」を主催している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • こばまり

    地下茎とは言い得て妙。まさにひっそりと生命感に溢れた繋がり。もはや本人の主義や価値観の問題で、支援や治療は押し付け、おせっかいなのかとも思ってしまった。多くの海外ひきこもりに影響を与えたアニメ『NHKにようこそ』が俄然気になる。

  • 小鈴

    ひきこもりは日本特有のもの、先進国特有のもの、資本主義社会の産物と分析されるが、欧米や発展途上国、福祉の発展した北欧や共産主義国の北朝鮮など各国のひきこもりの存在がそれらの視点を相対化してくれる。著者の言葉が刺さる。「人は皆、『自分の人生は意味のあるものであってほしい』と願うものではないでしょうか。そのため、多くの人は仕事に『すがる』のです。『自分は職場でこういう仕事をしている。だから自分の人生は意味があるものなのだ』と納得するために仕事をしています」→

  • たまきら

    なんとまあ、壮大な世界の引きこもり達の紹介本です。著者の文章がすっきり説明上手で笑ったり一緒に胸を痛めたり。孤立しているようでも絶妙な距離感で関係を保っている彼らのコミュニケーションテクニックは、意外とコロナ期の今こそ実は学べるものが大きいのでは…と感じました。ひきこもり、がグローバルに使われ始める日も遠くなさそうだなあ…と思ってニュースサイトを検索したら、すでに結構国際的に認められているのね…。

  • akihiko810/アカウント移行中

    世界中のひきこもり当事者たちにインタビューした本。印象度B  著者もひきこもり経験者(現在も?)で、かつて海外で「外こもり」してたりしてたらしい。語学に堪能らしく、世界中のひきこもり達の話をネットで集めているという。先進国だけでなく、バングラディシュ、フィリピン、カメルーンといった途上国のひきこもり事例もある。(この本がネットで紹介されたとき、北朝鮮の事例も紹介された気がしたが、本書に北朝鮮の事例はなかった。もしあったら当人はすごいシビアな環境だと思うが) ひきこもり当事者インタビューよりも、著者の意見

  • Speyside

    35年来のひきこもりである著者が、世界ひきこもり機構というオンライン組織を立ち上げ繋がった、世界中の当事者へのインタビュー集。以前は「先進国特有の現象」「資本主義社会の産物」と専門家の間で考えられていたそうだが、中国やバングラディッシュの事例も登場し、世界中に普遍的な現象のよう。ひきこもった経緯や日々の思考など共感できる内容が散見され、自分が社会生活を営めているのは運が良かっただけという気がしてくる。「ひきこもりは生育歴等によって、仕事にすがることでは人生の意義を見いだせない人」という分析がとても示唆的。

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