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琴子は着物の夢を見る 3 ハルキ文庫

ほしおさなえ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784758447508
ISBN 10 : 4758447500
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan

Content Description

ある日琴子に、リユース着物店「本庄の蔵」の店長で、年は一歳違いだが戸籍上の甥にあたる柿彦から電話があった。琴子も昔住んでいた本庄の家の物置部屋から、誰も見覚えのない手描き友禅が出てきたという。柿彦の母・慶子によれば、まぼろしの作家といわれた朽木聡子の作品らしい。その後、柿彦が持ってきた着物を見て、琴子の体は震えた。その水浅葱色の友禅は、記憶のなかにある風景とそっくりだったのだ。養父母の愛情、友禅の謎…。織物の町・八王子が舞台、切なくも優しい記憶の物語。シリーズ第三巻!

【著者紹介】
ほしおさなえ : 1964年、東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」で、第38回群像新人文学賞優秀作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • しんごろ

    本庄の家の物置部屋から、誰も見覚えのない手描き友禅が出てきたと柿彦から琴子に電話がかかる。その手描き友禅は、幻の作家といわれた朽木聡子の作品らしい。琴子と柿彦は、琴子の過去がわかるかもと調査に乗り出すと同時に、琴子は手描き友禅の着物を壁にかけて夢を見ようして調査のヒントを見つけようとする。調査をするうちに、歌人の村瀬佳乃が朽木聡子と繋がりがあることが判明。手描き友禅が繋ぐ縁が、琴子の記憶、能力誕生の秘密がわかるのか。ミステリー小説のような展開に、ページを捲る手が止まらなかった。

  • のぶ

    ほしおさんの中ではミステリアスなシリーズだと思う。本作は琴子も昔住んでいた本庄の家の物置部屋から、誰も見覚えのない手描き友禅が出てきたという。柿彦の母・慶子によれば、まぼろしの作家といわれた朽木聡子の作品らしい。という展開なのだが、琴子の夢に出てくる風景だとか、朽木聡子の謎が不思議な世界を繰り広げる。この先も目が離せない。

  • mayu

    シリーズ3作目。本家の物置から見つかった着物。持ち主は不明だが、その着物の柄は、琴子がみる夢の風景によく似ていた。着物の作家について知るため、着物の持ち主を探し出そうとする琴子と柿彦。これまで着物に宿る持ち主の想いを夢でみていた琴子だが、初めて自分のために、着物自体に宿る記憶を辿っていく。最後に明かされた琴子の出自。そういうことなら、琴子のもつ着物の想いをみる力も納得できる気がする。まだ隠されている繋がりがありそうで次巻が待ち遠しい。美しくも独特な世界が描かれたこの着物を実際に目にしてみたいとも思う。

  • よっち

    琴子自身も昔住んでいた本庄の家の物置部屋から、誰も見覚えのない手描き友禅が出てきたという柿彦からの電話。そこから自身の過去や出生の秘密に向き合っていく第3弾。柿彦の母・慶子によれば幻の作家といわれた朽木聡子が作ったという着物を見て、記憶の中にある風景とそっくりな情景を垣間見る琴子。着物の由来を探る中で明らかになっていく、着物の作家本人らしき女性のこだわりと、着物を作った歌人本人が認識している事情の齟齬。それが琴子自身の過去に繋がるとは思いませんでしたが、果たしてどんな事情があったのか気になるところです…。

  • らび

    着物の夢を見るって単に残留思念的なものだと思ってました。着物の記憶のような、それを感じて夢で見る。今回は琴子の生い立ちに関係するものでした。夢であんなにしっかり記憶の底、会話まで見ることが出来るのも母がかなり特異な人だったのか?そこも良く分からなかった。ある種の才能?中々伝わりにくいのが残念。しかし1つ最も大きな琴子の母と引き取られた経緯が分かりました。まだ何か出てきそうです。

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