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民族という名の宗教 人をまとめる原理・排除する原理

なだいなだ

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004302049
ISBN 10 : 4004302048
Format
Books
Publisher
Release Date
January/1992
Japan

Content Description

世界を激しくひき裂き対立させる民族主義。どうそれを超えるかに21世紀の平和はかかっている。こうした問題意識から著者は民族主義を「国家の宗教」であると把え、その克服の道をさぐる。対話形式によるねばり強い思考実験の後にほの見えてくるのは、創造的・批判的精神としての社会主義の復権である。『権威と権力』の姉妹篇。

目次 : 第1章 人間は集団を武器とした/ 第2章 血の信仰/ 第3章 部族から帝国へ血から言葉へ/ 第4章 イデオロギー/ 第5章 国民と民族/ 第6章 国の中の少数派/ 第7章 「同じ」意識/ 第8章 理性的批判主義

【著者紹介】
なだいなだ : 1929年、東京に生まれる。1953年、慶応義塾大学医学部卒業。現在、作家・精神科医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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世界各地で頻発する民族紛争の原因や歴史な...

投稿日:2009/12/28 (月)

世界各地で頻発する民族紛争の原因や歴史などを読み解く作品。社会科学系の学者ではない著者であるが、的確に情勢を把握し遠因を探っていることがうかがえる。

サニーデイズ さん | 千葉県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    1992年、ユーゴスラビアが解体の紛争を本格化しはじめた頃の本。著者と若い誌編集者Aの対談形式で、人間が集団化することや民族と部族、宗教、そして社会主義について著者の主張を読みやすく論じている。民族(Nation)は19世紀に国家形成運動が盛んになったときに生まれたフィクションだとする議論は、参考文献が一切書かれていないが、おそらく『想像の共同体』をベースにしたのではないか。さもなければ、文章自体がかなり直感的なので、著者自身の感覚的理解の可能性もあり、だとするとその鋭い感性には恐れ入る。

  • おおにし

    (除籍本)民族主義は人をまとめる力となるが、民族というフィクションを作って、人々に信じさせなければならない。シオニズムはスファラド系とアシュケナージ系に分かれていたユダヤ教徒グループを1つにまとめるための運動からはじまり、その運動は拡大してイスラエル建国につながった。民族結集のためには、滅びたイスラエル王国の神話とべブライ語の復活が必要であったが、ユダヤ人はセム人だという血の観念まで持ち出せば、ナチと同じ論理ではないかと著者は語っている。今パレスチナ問題を考えるために再読してみた。

  • 時間に追われる社会人

    学習資料

  • fseigojp

    いまの時代を予見するような内容 実は大東亜共栄圏というイデオロギーに翻弄された筆者の警告の書

  • 1.3manen

    副題の、排除する原理、というのはただならぬ。理由は、権力を使ってでも気に入らない分子を排除しようという金持ちがいるので。字が詰まっていないので、一気に読んでしまえる気がする。さらには、会話風だから。第1章のタイトルは、「人間は集団を武器とした」と意味ありげ。理由は、他の種と違い、人間が自然を支配してしまっている実態として、原発をも数多くつくり、手に負えずに困っているからである。人間集団の悪しき面は、戦争や放射能汚染が最大の弊害に思える昨今。第3章第2節に「戦争をする本能」(72頁〜)とある。 

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