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母を捨てるということ 朝日文庫

おおたわ史絵

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022620958
ISBN 10 : 4022620951
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

異常なほど娘に執着し、気分次第で激高する母。やがて、彼女は薬物依存症に陥った。「いっそ死んでくれ」と願う娘と「産むんじゃなかった」と悔やむ母。母に隠されたコンプレックス、そして依存症家族の未来とは。医師として活躍する著者の知られざる告白。

目次 : 1(わたしが医者になった理由/ 顔色をうかがう子/ タバコの火 ほか)/ 2(ダルク/ 六つの特徴/ 依存症外来 ほか)/ 3(タブー解禁/ 言えなかった秘密/ 生きるためのドーピング ほか)

【著者紹介】
おおたわ史絵 : 総合内科専門医、法務省矯正局医師。東京女子医科大学卒業。大学病院、救命救急センター、地域開業医を経て2018年より現職。テレビ出演・講演活動なども行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 空のかなた

    凄まじい自伝。おそらくは境界性人格障がいだった母親。思い通りに事が運ばないと急に激高する、孤独を異常に恐れるあまり、子供が自律する事をとことん阻むか暴力で押さえつける。しかも整形、オピオイド、テレビショッピングに極度に依存していく。オピオイドが切れた時の記述が生々しい。そんな地獄に見えた光が竹村道夫医師の外苑神経科という依存症外来。ここで学んだことがイネイブラーをやめるという覚悟。依存症患者を支えてしまっている自分と父親。依存に加担している事実にまず気付かされる。母の呪縛、一緒に助け合った父親の早い死。

  • cao-rin

    この手のタイトルに敏感だ。著者はおおたわ史絵医師。華やかなイメージとは裏腹にこんな壮絶な経験をされていたとは…著者のお母様、人格障害も疑われる上、薬物依存症でご家族で苦しまれた。私の経験と比べても無意味だが、私の母は依存症でなかっただけマシだったのか?いや依存症なら病気とも思えるが、私の母は私に依存し自暴自棄な生き方をして私を苦しめた。結果的に私も著者も母親を「捨てた」のだ。私も今は色々思いもあるが当時は著者と同じくどうしようもなかった。不幸な事である。依存症の家族をお持ちの方は一読されるといいと思う。

  • めまい

    プリズンドクターという職が気になり手に取りました。おおたわさんは、自身がなぜ医師であるのか、なぜテレビに出るのか、なぜ刑務所で受刑者を診察する必要があるのか、徹底的に自分と向き合って来られたのだろうという印象を受けました。普通に生きるだけではなぜダメなのか。依存症患者が家族内にいることは、本当に苦しみしかないです。数十年前の、治療も診断も曖昧で非難対象でしかなかったころに、これだけ強い心を持って挑まれてきたことがすごすぎます。

  • a.i

    ★★★

  • チンタポンタ

    テレビで見る美人女医という華やかな印象が本書を読んでひっくり返った。持病により痛みに苦しんできた母。医者である父は痛みを和らげるための薬を処方を繰り返す。ところが、その薬は法律上は劇薬とされる鎮痛剤。過度な多幸感によって連日乱用し依存するようになる。薬さえありば生気が満ち溢れ頭が冴えるため、どんな手段を使ってでも手に入れようとする。そんな母とはまともな会話ができない。幼少の娘にも感情むき出しに当たり散らす。それは娘が成人になっても続くのだ。依存症当事者と家族、一筋縄ではいかない実情がよく分かった。

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