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列車にのった阿修羅さん 土蔵に疎開してきた国宝

いどきえり

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784774334264
ISBN 10 : 477433426X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本が中国、アメリカ、イギリスなどと戦争をしていた今から80年近く前に、ほんとうにあったできごとをもとに書いたお話です。今から八十年ほど前の一九四五(昭和二十)年七月、奈良の興福寺にあった国宝の仏像が、列車にのせられました。吉野まで運ばれ、総一郎が住む家の土蔵にあずけられたのです。「阿修羅さんは戦いの神さまなんや。手が六本もあるから、強いわけか。手を合わせているのは、日本が勝つように祈っているんやな」ところが…。戦争が終わり、苦しい気持ちを阿修羅さんに何度もぶつけながら、総一郎は気づき、そして知るのです。阿修羅さんが合掌しているほんとうのわけを。

【著者紹介】
いどきえり : 京都府京都市出身。京都ノートルダム女子大学文学部英語英文学科卒業。日本児童文芸家協会理事。日本児童ペンクラブ会員。国際線客室乗務員・日本語教師を経て、児童文学作家になる。ノンフィクション・創作童話など、小学生向けの作品を中心に執筆

マスダケイコ : 奈良県出身。奈良教育大学大学院美術教育課程修了。在学中に奈良県内の民話スポットを紹介する「民話地図」を作成。代表作に『ぼく、ニホンオオカミになる!!』(東吉野村ニホンオオカミ手作り絵本コンクール最優秀賞、2016年、リーブル出版)、『皿たろうだいかつやく!』(第9回Be絵本大賞、2017年、扶桑社)。受賞歴として「ふー君は今日も泣いてる」(第18回ピンポイント絵本コンペ受賞展入選、2018年)。近年、イラストや漫画にも活躍の場を広げている

深澤吉隆 : 東京都清瀬市出身。奈良大学文学部史学科卒業。公立中学校社会科教員を経て、現在、奈良県立同和問題関係史料センター所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Shoji

    昭和二十年、戦局は厳しくなり奈良にも焼夷弾が落とされた。興福寺の八部衆や十大弟子像は極秘のもとに吉野山に疎開された。その疎開先となった民家に住む子どもが主人公のお話です。無邪気な少年は戦闘機乗りになってお国のために手柄を挙げるのが夢でした。ところが戦局は厳しさを増し、やがて敗戦。阿修羅像に問いかける日々が続きます。無邪気だった少年が、戦争の愚かさを知り、戦争からは何も生まれないことを知るようになります。胸が熱くなるお話でした。機会があれば、是非読んで下さい。児童書です。できれば親子で読んで欲しいです。

  • ryohjin

    レビューを読んで図書館で借りてきました。寡聞にして知りませんでしたが、あの阿修羅像が戦時中疎開していたとは。終戦間近の1945年の7月に奈良県吉野の民家の土蔵に疎開して翌年4月に無事に興福寺に戻ったようです。その史実をもとに、戦闘機乗りを夢みる少年が、終戦から戦後の世の中の変化のなかで、阿修羅像と向き合いながら成長する姿を、児童向けに創作しています。祈りの対象の仏像を寺院外へ送り出すことの、興福寺の葛藤も重いものであったと思います。次は東大寺の仏像疎開を吉村昭氏が描いた『焔髪』も読んでみたいと思います。

  • 花林糖

    図書館本。昭和20年、奈良市に空襲があり興福寺では仏像を疎開させる事になり、国宝の仏像が列車に乗せられ吉野の小五の総一郎の家の土蔵へ。総一郎目線の戦中戦後その苦しさ、阿修羅像への思い等が描かれている。(東大寺では大仏殿に擬装網が被せられ、法隆寺では釈迦三尊像・救世観音像の疎開には同意せず、唐招提寺の鑑真和上坐像も疎開せず)

  • Midori Matsuoka

    戦禍をまぬがれるために奈良県にある興福寺の仏像が吉野にある民家の土蔵に「疎開」した話。フィクションではなく史実を元に物語仕立てで語られている。 自分の家の土蔵にやってきた阿修羅像に手を合わせる総一郎。戦争中は「自分も戦闘機に乗って戦いたい」と思うも敗戦とともに大人の言うことがガラリと変わり、大切な人を失くし、父親の安否もなかなかわからない、そんな中で総一郎は何を信じてよいのかわからなくなる。阿修羅像に思いをぶつける様子や阿修羅神がどのような神さまであったかを知ることで変化する気持ちに寄り添いながら読んだ。

  • 鹿野苑

    児童書としての評価。 戦時中に国宝が民家に疎開していた。しかもそれがあの阿修羅像を始めとする興福寺の仏像。 当時の関係者に取材した上での創作というかたちをとっている。 児童書として考えると、歴史的なこと、文化的なこと、戦争について、人間の感情について、子どもに考えさせる内容であると思った。 大人向けの歴史的史実に沿った本もあってもいいなと思うが、情報が少ないのだろうな。

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