SACD 輸入盤

孤独の歌〜ヴィオラ独奏のための委嘱新作集&バッハ 戸川ひより

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
BISSA2533
組み枚数
:
1
レーベル
:
Bis
:
Sweden
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明


細川俊夫、大島ミチル、アホ、マンスリアン、セレブリエールほかの2020年最新作を収録。
コロナ禍で生まれたヒヨリ・トガワ(戸川ひより)の渾身作!
ヨハネス・ブラームス国際コンクール第2位受賞の実力派が奏でるヴィオラ・ソロの音楽
抜群のセンスから生み出された『孤独の歌』!


SACDハイブリッド盤。『孤独の歌(Songs of Solitude)』のプロジェクトは、ひとつのウィルスのせいで世界中の人々が隔離状態に追いこまれた時、ヴィオラ奏者ヒヨリ・トガワ(戸川ひより)の思いつきから生まれました。細川俊夫[1955-]、ヨハンナ・ドーデラー[1969-]、ホセ・セレブリエール[1938-]、ティグラン・マンスリアン[1939-]、大島ミチル[1961-]、カレヴィ・アホ[1949-]、ジョン・パウエル[1963-]、クリスティーナ・スピネイ[1984-]、リーアン・サミュエル[1944-]、ガブリエル・プロコフィエフ[1975-]、フェデリコ・ガルデッラ[1979-]という世界各国で活躍する作曲家たちが彼女のたっての願いを受け、さまざまな場所で「孤独の時」を過ごしながら作曲したヴィオラ・ソロの曲が、曲間にはさまれるバッハ[1685-1750]の無伴奏チェロ組曲のヴィオラによる6つの『サラバンド』と一緒に演奏されます。
 ヴィオラ奏者のヒヨリ・トガワ(Hiyoli Togawa)は日本とオーストラリアをルーツにもち、ドイツのラインラントで育ちました。ヴァイオリンを習っていた幼少のころ、父親が大切にしていた古いヴィオラをこっそり弾いたことが、人生を捧げるに値する「声」をもつ楽器との出会いだったと言います。ライナー・モーク、アントワン・タメスティ、ハリオルフ・シュリヒティヒに学び、アルテミス四重奏団からは室内楽を学びました。シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭をはじめとするフェスティヴァルに定期的に出演、ハンブルク・カメラータ、ノルディック室内管弦楽団などのアンサンブルと共演しています。2014年に開かれたヨハネス・ブラームス国際コンクールで第2位を受賞し注目を集めました。2017年8月、フィンランドのカレヴィ・アホが彼女の演奏からインスピレーションを得て作曲した『Solo XII - In memoriam EJR』を初演、翌年2月にハンブルク・カメラータのコンサート・シリーズ「Krypta」で再演しました。オンスロウ、メンデルスゾーン、カリヴォダの曲を弾いた『ヴィオラのためのロマンティック・ソナタ』がデビュー・アルバムです。
 ヒヨリ・トガワは、モデナのアントニオ・カッシーニが1690年ごろに製作したとされるヴィオラを弾いています。「孤独の歌」に似合った深い響きを生む楽器です。このアルバムにつけられた44ページのブックレットには、彼女がプロジェクトについて綴った「プロローグ」と「エピローグ」、それぞれの作曲家についての覚書(英語、ドイツ語、フランス語)が、写真や絵(トガワが描いています)と一緒に掲載されています。2020年の6月から10月にかけてベルリン=ヴァンゼーのアンドレーアス教会で行われたセッションの録音です。

「2020年の春、わたしはまだ、空っぽのベルリンのスタジオで座っていました。そして晩夏が訪れるころ、わたしの机には新しい楽譜がいっぱい置かれ、壁には私が新しく描いた絵が掛かっていました。音と色彩に囲まれていることで、孤立しているという感覚はまったくありません。むしろ支えられ、守られていると感じました。コンサートの聴衆がいないと音楽家としては孤独だと感じることが多かったと思います。でも、この古い音楽と新しい音楽のおかげで、これっぽっちも孤独感はありません。このことも私は『孤独の歌』で表現しました」〜ヒヨリ・トガワ「エピローグ」より(写真ⓒ Anne Hornemann)(輸入元情報)

【収録情報】
● 細川俊夫:Sakura / Solitude(さくら/孤独)(2020)
● J.S.バッハ:サラバンド(無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV.1010より)
● ドーデラー:Shadows(影)(2020)
● セレブリエール:Nostalgia(郷愁)(2020)
● J.S.バッハ:サラバンド(無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV.1007より)
● マンスリアン:Ode an die Stille(沈黙に寄せる頌歌)(2020)
● 大島ミチル:Silence(沈黙)(2020)
● J.S.バッハ:サラバンド(無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV.1009より)
● アホ:Am Horizont(地平線にて)(2020)
● パウエル:Perfect Time for a Spring Cleaning(噴水清掃にうってつけの時)(2020)
● J.S.バッハ:サラバンド(無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV.1011より)
● スピネイ:Keep Moving(動きつづけろ)(2020)
● サミュエル:Salve Nos(われらを救いたまえ)(2020)
● J.S.バッハ:サラバンド(無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV.1008より)
● G.プロコフィエフ:Five Impressions of Self-Isolation(自己隔離で思う5つのこと)(2020)

 1. Calling Out…(掛け声をかける)
 2. Wine for One(ひとりで開けるワイン)
 3. Only Birds in the Sky(空の鳥だけが)
 4. How Many Weeks…? (いったい何週間…?)
 5. Back to the English Garden(イギリス式庭園にもどる)
● J.S.バッハ:サラバンド(無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調 BWV.1012より)
● ガルデッラ:Consolation(慰め)(2020)


 ヒヨリ・トガワ(戸川ひより)(ヴィオラ/アントニオ・カッシーニ1690年頃製作)

 録音時期:2020年6月、9月、10月
 録音場所:ベルリン=ヴァンゼー、アンドレーアス教会
 録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND

 制作・録音・編集・ミクシング:マルティン・ナゴルニ
 BIS ecopak

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 新型コロナウィルスが我々人類に与えた影...

投稿日:2021/03/24 (水)

 新型コロナウィルスが我々人類に与えた影響は経済損失という数字で表せるものよりはるかに広範囲に深い傷となって今もその猛威は衰えを見せない。そんな中で独りで何ができるのか。何をすべきなのか。その解答の一つがこのディスクだと思う。2020年、世界中の作曲家の「コロナ下での創造」と、じっくり引きずるような曲調であるバッハのサラバンドを混ぜることでひとつの世界観を味わうことができる。現代曲と考えず「コロナ下の今を生きる声に耳を傾ける」気持ちで聴いてみてほしい。そうすると聴こえてくるはずだ。痛みと苦しみと孤独、そして慰めや仄かな希望が。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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