Black And White

リード奏者Svend Undseth(sax/fl/cla/g)を中心に結成され、元MOOSE LOOSEのBrynjulf Blix(key)、同じく元MOOSE LOOSE/RUPHUSのHakon Graf(key)などといったノルウェーのジャズ・ロックシーンを駆け抜けたミュージシャン達も在籍したノルウェー産ジャズ・ロックバンド、HENRY COWの『CONCERTS』などのリリースで知られる'74年から'77年までの短期間存在したノルウェーの伝説的レコード屋&レーベル:Compendium Recordsより'76年に発表された2ndアルバムがノルウェー:Norske Albumklassikereから新規リマスター/デジスリーブ仕様で'22年初CD化!

前作『CITY LIPS』からUndseth以外のメンバーを総入れ替えして制作された作品。収録された4曲中'Sun Walk''Summer Poem''Fragmomentum'の3曲が10分越えと大曲志向の作風となり、必然的に各楽曲の構成は複雑化。うねるベースリフを軸にシンセ/ピアノ/ギターが自由奔放にソロを回すジャズ・ファンク色が強いストレートな乗りの'Sun Walk'はともかくとして、'Summer Poem''Fragmomentum'に関しては前記したHENRY COWや70年代前半のSOFT MACHINEなどR.I.O./カンタベリー・ロックのアーティスト勢にも近い発想を持った、極端なテンポ/調の変化によってモチーフの瓦解と再構築をとめどなく繰り返すアヴァンギャルドなジャズ・ロックとなっている。

アンサンブルが塊となって異様なテンションで迫り来る場面とリズムレスの張りつめた緊張感が漂う場面との落差は激しく、当時のノルウェーのジャズロックバンドというとクロスオーバー/スムース・ジャズの方面に進んだバンドが多い中でここまでの尖り方は非常に珍しいと言え、アヴァン・ロックファンも必聴といえる唯一無二の輝きを見せた傑作です。マスターは本レーベルの作品全般を手掛けるエンジニア:Giert Claussenによる新規リマスタリング音源を使用。

(メーカー・インフォメーションより)