Gul Acdi -A Flower In Bloom: カスピ海の花

＜カスピ海のビリー・ホリデイ＞と称されるアゼルバイジャンのスター歌手セヴダが歌う現在の＜ムガーム＞!

カスピ海の西岸に位置し、ロシアとイランに挟まれた旧ソビエト連邦の国アゼルバイジャンは、かつてはアラブの支配下にあったこともあり、いまもイスラームの文化が色濃く残る地として知られています。そんなアゼルバイジャンで生まれた古典声楽は“ムガーム”と呼ばれていて、そのシーンを代表するのが、弊社が長年プロモートしてきた男性歌手アリム・ガスモフ(1957年生まれ)でした。ムガームは、ペルシャ音楽からの強い影響を受け、その高度なヴォーカル・テクニックと共に今日まで生き続けてきました。アリムはその伝統を受け継ぎながらも現代的なスピードとパワーを加味したことで高く評価されてきましたが、今回紹介する女性歌手セヴダはさらに現代的でインタナショナルな感覚を取り入れて、そんなムガームを現代へと引き継ぐ役割を果たしてきました。

セヴダはアゼルバイジャンの首都バクーで1977年に生まれ、アマチュアの歌手であった父のムガーム・ソングを聴きながら育ち、一方で女性歌手エラ・フィッツジェラルドといった欧米の音楽も同時に楽しむようになりました。そんな彼女は14歳の頃にプロの歌手になることを決心すると、アリム・ガスモフが教鞭を執る音楽学校で本格的にムガームを勉強し、その後グループのリード・ヴォーカルなどを務めるようになるとその声は評判となり、2001年にはソロ・デビューを果しました。

すでにアゼルバイジャンの国民的なスターとして知られるセヴダは、普段は世界中で聴かれるようなポップ・ソングを歌っていますが、ドイツ・ネットワーク社が2007年に制作した本盤は、インタナショナル市場向けにリリースされた伝統寄りの作品です。それでもガチガチの古典ムガームではなく、ジャズのフレイヴァーをふんだんに混ぜ、“伝統ポップ”とも呼べるようなサウンドにして、ワールド・ミュージック・ファンなどにも親しみ易い仕上がりとなっています。さらに曲によってはサルサのアレンジを取り入れるなど、斬新な試みもここで行っています。 海外では“カスピ海のビリー・ホリデイ”と称されているセヴダの、伝統性と現代性を織り交ぜた歌声とそのアレンジに是非とも注目してください。

(メーカー・インフォメーションより)