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シンボルの哲学 理性, 祭礼, 芸術のシンボル試論 岩波文庫

S.k.ランガー

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003860151
ISBN 10 : 4003860152
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

シンボルを生み出し、これを操作することこそ人間と動物を区別するものであり、哲学に関心を抱くものは、その基礎をなすシンボルとその意味を認識しなければならない――。アメリカにおける記号論の礎を築き、これを芸術の哲学に発展させた古典的名著。シンボル機能の結実である言語、音楽、美術、神話、祭儀などを具体的に論じる。

[目次]
第三版への覚書き
一九五一年版への端書き
初版への端書き


第I章 新しい基調
全ての時代の特性はその問いかけにある――「創発的着想」その発生と衰退――ギリシャ哲学からの実例――キリスト教哲学の発生と枯渇――近代哲学の発生と枯渇――哲学的関心が技術的関心によって窒息させられる――数学だけが「抽象的」でありながら尊重される――数学はシンボルと意味の学――感覚所与(センス・データ)とその科学における解釈――データはシンボルであり、法則はその意味である――新しい主題、シンボルの力――「力動」心理学――記号論理学――若い「創発的着想」の行き過ぎ―― 一つの着想の「分野」制限――「新しい基調」の約束するもの


第II章 シンボル変換
意味論的問題が発生心理学に与えた影響――発生論の前提、動物と人間の必要の同一性およびサイン反応からシンボル反応が派生する――送信器としての心――誤りの起源――複雑になるほど誤りが増える――シンボル使用の非実用性――知性を愚行に還元する理論の不条理――そのような理論は非実用的な祭祇が存続することと矛盾する――芸術の真剣さと矛盾する――夢の現象と矛盾する――人間の必要目録を再考する――或る機能は特別な必要を前提とする――シンボル化の必要――変圧器としての人間の心――非実用的な振る舞いはシンボル的――この見解は多くの人間学上の難問を説明する――シンボル作用の用法のいくつかはそれぞれの研究を要する


第III章 サインとシンボルの論理
現在ある意味の関係の分析はおおよそ正しいこと――歴史的概観――意味の「性質」の捉え難さ――意味とは項の関数である――脈絡としてのパターン――主観、シンボル、対象――「意味」の様々な意味はパターンの内部の項の選択による――サインとシンボル――サイン的関係は広い範囲に及ぶ――ミステイク(間違い)――サインの論理的単純さ――シンボルと想念化――名――名はサインとしてもシンボルとしても――ヘレン・ケラーの場合に例示されている区別―― (サイン的)表示作用、外示作用、共示作用――外示作用と共示作用の内的関係――固有名詞は例外――シンボルと言説――字義的意味と命題――構文構造――シンボルとしての「論理写像」――抽象化の漸進――表象と概念――抽象は合理性の基礎――言語の論理的長所――真と偽


第IV章 論述的形式と現示的形式
「論理的投射」――論述形式は一つの「投影法」である――カルナップの結論、言語の構文は把握可能性の限界である――非字義的シンボルは「情動的」――形而上学について、ラッセルとヴィトゲンシュタイン――哲学とはさまざまな意味の発展である――シンボル機能は言語より広い――言語に限ることは精神のあまりに多くの部分を無意味と決めてしまう――合理性は分節に始まる――「もの」が持つ概念的な性格――ゲシュタルト(形態)はシンボル的用法の先駆け――非論述的形式の把握――そのような形式は派生的な意味でも「言語」ではない――言語の論理的特性――現示的シンボル作用の論理的特性――原始的理解――感情の形式――現示的諸形式の漸進的分節化――文化の主たる発達の鍵


第V章 言 語
人間の全てが完全に分節化された言語を持っている――いかなる動物も全く言語を持っていない――動物の伝達――類人猿の無言症――彼らには幼児期の喃語本能がない――言語の起源の謎――「言語本能」が追求されることもある――耳の聞こえない子供と「野生の」子供は話さない――言語学者が拒否する問題――サピアの推論、シンボル作用の一般理論が必要である――言語の起源を常に伝達に求めること――初期のシンボル機能に求めるべき――類人猿に見られるシンボル的行動――片言の本能が欠けていることが言葉を妨げる――シンボルと自由な形式――実用主義的見解の間違い――ファーネスのサル――アヴェイロンの野生児――人間の片言おしゃべりは一時的――言語学習の条件――ドノヴァンの言語起源の説――おそらく外示作用よりも共示作用の方が先――用法――常に命題中心――発展についてビューラーとヴェーゲナー――修正の働き――一般性は隠喩による――ヴェーゲナーの「色褪せた隠喩」――想念的思考の進化――言語の普遍性についての説明


第VI章 死生のシンボル、聖体(サクラメント)祭儀の根元
感覚像と概念――隠喩的用法――原始的抽象――空想――欲望と夢――原始的想像力――夢におけるシンボルと意味の混同――未開の思考における――サクラ(聖なる物)の力――観照の知的興奮――情動表現と身振り――祭祇――模擬的な祭礼――遊戯の中の模倣――デューイの理論への反論――祭祇は聖概念の承認――呪術は本質的に実用的でない――身近な行為が厳密な形式を獲得する――聖体祭儀――「聖なる物」からの神性の由来――動物の形姿――トーテム信仰――神々の形成についてのジェーン・ハリソンの説


第VII章 死生のシンボル、神話の根元
祭祇と神話は起源が異なる――夢と物語――原始的な物語――登場人物とシンボル的行為――おとぎ話の成長――おとぎ話と神話――その機能の相違――おとぎ話の現実的要素――形式の一般化――「自然神話」の問題点――「文化的英雄」――おとぎ話と神話のつながり――英雄の物語における自然のシンボル――月の神の進化――月の人格化とは〈女性〉の月化である――神話的洗練――詩的定式化の影響――過渡的形態としての『カレワラ』――叙事詩の段階は神話の成就である

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