Rumerのセカンド・アルバム。カレン・カーペンターの再来と言われる温かなアルト・ヴォイスはやはりいつ聴いてもいい。70年代を中心として選び抜かれた各曲も声質にマッチして、しっくり来る。しかし、声質や歌唱法にとげがない分、アルバム一枚を通して聴くとちょっと飽きてしまうのが欠点。また選曲もクセのない曲が多く、(どの曲を聴いても決して悪くはないのに)アルバム・トータルとしては平板な印象だった。ファースト・アルバムでは「Slow」「Aretha」「Am I Forgiven」といった心をつかむオリジナル曲があったからこそ、カバー曲の「Goodbye Girl」や「Alfie」が珠玉の輝きを放っていたのだと気づかされる。やはり自作曲+カバー曲という構成にして欲しかった。もちろんこのアルバムも素晴らしく、是非買うべきだろう。ファースト・アルバムの方が数段良かったという意味で、★4つとした。