「ロバート・ジョンソン伝説」、最終章!
新事実による、さらなる新たな伝説と1990年発売の「コンプリート・レコーディングス」発 売以後の反響と 現象がいま明らかに!
最後のロバート・ジョンソン伝、遂に発売!
伝聞と嘘と謎にまみれたロバート・ジョンソンの生涯を、現在入手できる全情報を駆使して、可能なかぎり正確に再現した評伝。タイトルに「AFTERLIFE」とある通り、死後、彼の伝説がどう伝えられたか、あるいはどうゆがめられたかを追っているのが本書のもう一つの読みどころ。全体的に非常に読みやすく、バックグラウンドに関しても過不足なく説明してあるので、初心者でも手に取りやすいし、それなりのマニアにとっても情報を再確認する場となると思われる。
【目次】
ロバート・ジョンソン研究の第一人者による前書き
スティーヴ・ラヴィア
「この先、これ以上正確にロバート・ジョンソンの生と死を詳述した本は当分あらわれないだろう」
序文
ローランド・ミシシッピ・デルタ・ブルース
ブルースの概説
<ロバート・ジョンソンの生涯>
1:初期の時代
出生証明書が存在しないジョンソンの子ども時代に関する情報のすべて。
2:ジョンソン青年
音楽に目覚め、放浪の生活に入る。
3:旅回りの時代
「ド下手」な若者が技に磨きをかけ、やがては一目置かれる存在となる。
4:レコーディング
いつどこで、どんな経緯で、どんな曲がレコーディングされたのか。
5:新進スターの死
妻を寝取られた男に毒殺されたというのが定説だが、1996年に公開された死亡証明書の裏面には、「梅毒」で死んだのではないか? という記述があった。
<ロバート・ジョンソンの後生>
6:クロスロード伝説
「十字路で悪魔に魂を売り、その見返りにギターが上手くなった」という伝説は、実のところ、まったくの誤伝だった。
7:ジョン・ハモンドによるジョンソンの復活
死の直後、彼のレコードをカーネギー・ホールでかけたジョン・ハモンド、生前、すでに「ホットなスター」と彼を紹介していたイギリスの「メロディ・メーカー」紙などを通じて、ジョンソンの音楽は新たな聴衆を得る。
8:新たな聴衆
ハモンドの衣鉢を継いだ、アラン・ローマックスほかの研究者たち
9:世界的な現象
60年代初頭のフォーク・ブームに乗って、ジョンソンのLPが初リリース。ボブ・ディランのようなフォーク系アーティストはもちろん、イギリスにも飛び火して、エリック・クラプトンやローリング・ストーンズらに、現在まで尾を引く多大な影響をおよぼしている。
10:伝説を変えた映画
ロバート・ジョンソンのイメージを決めた映画『クロスロード』
11:ジョンソンの写真をめぐるいさかい
現存する2枚の写真が発見されるまでの経緯。そして、ブルース研究家、マック・マコーマックが所有しているとされる「3枚目」の写真とは?
12:予想を大きく上回った『コンプリート・レコーディングス』の売れ行き
『コンプリート・レコーディングス』はなんとプラチナ・ディスクを獲得。さらにジョンソンの肖像は切手にも使われたが、その際にタバコが消去された。
13:息子が見つかる
90年代に息子と認定されたクラウド・ジョンソンの話。現在は印税で悠々自適の生活を送っている。
14:3・5秒のフィルム
90年代に発掘されたロバート・ジョンソンの動画をめぐる騒動。「彼じゃない」というのが今のところの結論だが……。
あとがき 生きつづける伝説
付録
ジョンソンの音楽に関する小論
ディスコグラフィー 小出 斉
【著者紹介】
トム・グレイブス
著者のトム・グレイヴスは元「ロックンロール・ディスク」誌の編集者。現在はメンフィスの大学で教鞭を取り、「ローリングストーン」「ミュージシャン」「ニューヨーク・タイムズ・ブック・レヴュー」などに寄稿している。
目次 : ロバート・ジョンソンの生と死(初期の時代/ ジョンソンの少年時代/ 旅まわりの時代/ レコーディングの時代 ほか)/ ロバート・ジョンソンの復活(四つ辻の伝説/ ジョン・ハモンドと死後のコンサート/ 新たな聴衆/ 世界的な現象 ほか)
【著者紹介】
トム・グレイヴズ : 元「ロックンロール・ディスク」誌の編集者。現在はテネシー州メンフィスのルモイン・オーウェン大学で教鞭を取っている
奥田祐士 : 1958年、広島生まれ。雑誌編集を経て翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
(「BOOK」データベースより)