Cognitive Dissonance

ユリ･ケイン、スティーヴ･コールマン、またドン･バイロンといった、80〜90年代の流れであるM ベース〜ポスト･M ベースのシーンで職人的な仕事をして
きたラルフ･アレッシ。最近では、ジャック･ディジョネットの絡みのレーベルからも作品を出すこと数枚。NY の最高のミュージシャンたちと組みして来ていますが、本作も、確実にいい演奏を聴かせてくれます。

集まったメンツを見ても、何かを感じさせてくれますが、このメンツが本当にいい仕事をしています。唸るような低音プレイを聴かせるドリュー･グレス、アグレッシヴなドラミングかつ、華麗さも感じさせるナシート･ウェイツのドラム、そして、空間を縫うようにアクロバティックな自由さを見せるジェイソン･モランのセンス！･･これらと共に、スリリングなペットの音を聴かせるてくれるアレッシのワクワク感。それは正にM- ベースを通過した最先端の表現の追究であることを提示してくれています。

ワンホーンだからとして、通常のカルテット演奏にはならないこのメンツのこのメンツならではの音。クリエイティヴなトランペット･カルテットなんてもの自体、あまりなく、トランペットの可能性を大いに感じる一枚。2004、2005 年の録音ですが、クリエイティヴな開拓精神に満ちたある演奏はいつだって新しい。まるでおもちゃ箱をひっくり返したようなM-5 の演奏など最高です。(新譜インフォより)

Ralph Alessi(tp), Jason Moran(p), Andy Milne(piano-on "Sir", "Same Old Story"), Drew Gress(b), Nasheet Waits(ds)