のっけから驚嘆しました。まさに天上の音楽です。ピッコロの既成概念をくつがえす音色、表現力にただただ感動です。３０年以上もフィラデルフィア管弦楽団の主席ピッコロ奏者であり続けた力量に大いにうなずけますが、それにしてもこのような素晴らしい音楽家がどうして今までメディアに出ていなかったのか？　また初のＣＤとは・・・日本の至宝といってのよいのではないでしょうか？

時任氏の演奏の何がすごいかというと、ピッコロという、オケで最高音部の補強のために主に使われている俗にいうサブの楽器にもかかわらず、フルートと同じ、もしくはそれ以上の表現力で演奏しているということ。また、ピッコロにありがちな音程のブレなども聴くことがない、楽器のコントロールという点でもすさまじいものを聴くことができる。

　以前リサイタルを聴いたことがあり(もう何年か経っていると思いますが)、「ピッコロでこのような繊細な表現できるなんて！！」とその素晴らしい音色に感動した事を今でもはっきりと覚えています。ピッコロはとても表現の難しい楽器のように思いますが、全然そんな事感じさせないどころか、繊細で艶やかな音色、心に響く表現。今までに聴いた事がない、新しい世界でした。ソロ・アルバム発売とおききし、迷わず購入しました。 　録音もすばらしく、まるでホールで聴いているような臨場感！！「そうだ、この音色だ！」と嬉しさがこみ上げてきました。また、伴奏者の藤田雅さんも表現力のあるピアノで、お２人のデュオを聴いていると、色々な世界に引き込まれていくようです。楽しく会話しているようであったり…美しい映像のようであったり…。久しぶりにこんなに楽しく聴けるCDに出会いました♪ 　バロックから現代までと、色々なスタイルの曲が収録されており、時任先生の魅力がギュッと詰まったアルバムに仕上がっていると思います。ぜひぜひ、みなさん聴いてみてください。

オビに書かれてあった「魂に語りかけるピッコロ」という言葉に惹かれて購入しました。１曲目の初めの音を聴いた瞬間、まさに魂に直接響いてくる演奏に、ものすごい衝撃を受けました。 まるで生演奏を聴いているかのような臨場感と、ピッコロというイメージを大きく覆す表現力は、今まで聴いたことがないものでした。 アメリカのフィラデルフィア交響楽団で30年以上にもわたり、ピッコロ首席奏者として活躍してきた時任氏の演奏が、念願の初収録となったこのCD。 誰でもすぐにCDや配信ができるようになり、いろんな音源がありふれている現代の音楽界の中で、久々に貴重で、希少な作品となっていると思います。 ぜひぜひおすすめの作品です。