15年ぶりくらいに聴いてみましたが、改めて凄いなと。こりゃいまだにカルト的な人気があるもの分かるわ。だから、このアルバムに限らずハミルの作品は人に勧めないで、自分だけで密かに楽しんでほうが良いんだろうな。プログレとかもう関係なし、この人は別格！

バンド・スタイルの演奏はなく、ＭＩＤＩを多様した演奏だったように思うが、決して安っぽくならないのが、Hammillのヴォーカルのスゴいところ。以前のようなアバンギャルドな（ときにパンキッシュな）ヴォーカルは皆無で、とにかく聴かせるヴォーカル。隠れた名盤と言ってもよいのではないだろうか。Keith Emersonとの珍しい共作もあり（本人はほとんど覚えていないようだったが）。

ハミルにとって最初の暗黒アルバム。１人で盛り上がってる感じが大好きです。何かが取り憑いたような呪術的なボーカル、その悪魔的な魅力がピークに達するマゴグ。名曲サブ・マリナーのＢＢＣも素晴らしいです。

怒りと哀しみに満ちた作品。ハミルの最高傑作だと思いますが、ひたすら閉塞的で暗く重たい空気なので少々息苦しくなります。それもまた良いですよね。

曲ごとに様々な音楽要素を詰め込んで、当時のハミルの集大成と言えます。パンクもゴスもノイズもプログレもハミルの体を通して凝縮されたブラック・ボックス。中でもFogwalkingとIn Slow Timeが最高にカッコイイ。

９０年以降のハミルで１番好きなアルバム。出だしから美しすぎる。ダークでゴシックな２と７、ハミルらしい美しいメロディーが印象的な４など、全曲素晴らしいです。まさに芸術作品。

国内盤も出るみたいですね。全ての歌と演奏をハミル１人でやった等身大の精神世界。トリを飾るWHITE DOTには思わずニヤけてしまう。

非常に威厳のある声で高らかに歌い上げる曲が多く、風格を感じさせます。P・ガブリエルともＢ・フェリーとも違う道を模索する意欲に満ちていると思います。

恐ろしいほどの完成度をもつ傑作。Clutch以後、才気の爆発はとどまるところを知らず、常に最高の作品を生み出している。しかし、本作は特別！旧来のファンも一聴すれば凍り付き、周りの時間が止まってしまうだろう。限界を超したエネルギーが自らを封印するというブラックホールの構造を持つ希有な作品。必ず日本盤を出すべき。来日での再演を切に願う。

ジャケ写真の右下に Compact Disc という文字が入った写真がupされていますが、UK盤 CASCDR 1089 にはそのようなデザインはなく、本来のジャケ写真のみのちゃんとした内容です。Bonus Track は BBC Radio One John Peel Session から三曲で、The Emperor In His War Room, Faint Heart And The Sermon, (No More) The Sub Mariner です。