Never Enough

チェコのオルガン奏者Ondrej Pivec。もともとピアニストだった彼は、同じチェコのギタリストRoman Pokornyのトリオ参加を機に2002年オルガンにスイッチ。その後もポーランドのシンガーYvonne Sanchezのブラジリアン・プロジェクトに参加するなど数多くのパフォーマンスをこなしました。2005年、自己のバンド「Organic Quartet」を結成し、同年Philips International Jazz Festivalで「ソリスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、グループも「バンド・オブ・ザ・イヤー」に選ばれました。そしてアルバム『Don't Get Ideas』でデビュー。本作が第2作目となります。

太い音色のテナー、歌心溢れるギター、そしてグルーヴ感とキレがあるリズム・ワークがこのバンドのサウンドの肝。Ondrejのオルガン・ワーク同様に非常にまとまりがあり、各人のプレイも十分にフィーチュアしています。HotでGroovyなM1に始まり、ファンキーなM2、Coolな4ビートM3、ボッサなM4、そしてゲストにテナーとトランペットの２管を迎えたM5、M8など曲ごとに非常に多彩なアプローチを行っています。更にOndrej自身が歌うヴォーカル・チューンM7、M8もあり彼の多芸ぶりも認識できます。米オルガン・ジャズのエッセンスを吸収しながらも洗練されたヨーロッパ的エッセンスも取り入れたオルガン・カルテット作品。お薦めです。

Ondrej Pivec - hammond organ, vocal (7,8)
Libor Smoldas - guitar
Jakub Dolezal - tenor sax, alto sax (5,8)
Tomas Hobzek - drums

Miroslav Hloucal - trumpet (5,8)
Lubos Soukup - tenor sax (5,8)