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古典の継承者たち ギリシア・ラテン語テクストの伝承にみる文化史 ちくま学芸文庫

L.d.レノルズ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480511836
ISBN 10 : 4480511830
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2025
Japan

Content Description

ギリシア語とラテン語の古典はいかにして現在の形を取るに至ったのか。古代から現代まで、文献保存のプロセスを概説する。原書第四版に基づき改訳。

【著者紹介】
L・D・レノルズ : 1930‐99年。オクスフォード大学名誉教授

N.G.ウィルソン : 1935年生まれ。オクスフォード大学リンカーン・カレッジ名誉フェローおよびチューター

西村賀子 : 1953年、大阪市生まれ。京都大学大学院博士課程修了。和歌山県立医科大学名誉教授

吉武純夫 : 1959年、小樽市生まれ。京都大学大学院博士課程修了。名古屋大学人文学研究科学術研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • rinakko

    ギリシア語とラテン語の文献が保存されてきたプロセスについて、まず書き言葉の伝承を管理し保護する制度が洗練・強化されていった時代にまで遡る。ラテン語の古典が残されるか否かの運命が、如何にか細い糸にかかっていたか…という件。ルネサンスの促進力で人文主義が影響力を持ち、視界が開けていく時代についての章が面白かった。モンテカッシーノ修道院の宝庫の鍵が外され、数多のテクストが持ち出されたことで新しい潮流を発生させた経緯を、歴史を繙く物語で読んでみたい。

  • 馬咲

    ギリシアやローマの古典テクストが現代に伝えられるまでの歴史を概覧。写本の収集・校訂・伝承及び古典教育という一連の知的営為の担い手たちが、政治的・宗教的動向、技術的制約等の諸要素の交錯と変遷に左右されながらも、その学問的方法を精緻化させつつキリスト教的視野を越えて、古代世界全般への関心を高めていった様子がよく分かる。写本の生存と発見の偶然性もそうだが、アヴィニョン捕囚やビザンツ崩壊のような政治史上の混乱も、そこから新たな越境的交流の形が生まれて文芸活動に新展開をもたらす契機となったりするから、歴史は面白い。

  • ポルターガイスト

    ギリシア・ローマ時代の古典が現代でも読めるのはなぜか。西洋の古典がどのように継承されてきたのかを記録方法・媒体の変化や政治史と絡めながら描いている。前書きにある通りラテン語研究をしたい学生向けの著作なので細かな内容も含むが一般が読んでも十分楽しめる水準になってると思う。内容的には最近出た『ラテン語の世界史』と一部被っているので,しんどければそちらで代えても。

  • フクロウ

    エラスムス、ロレンツォ・ヴァッラ、スカリゲル、カソーボンなど、『テクストの擁護者たち』(と、もちろん木庭顕「法的政治的観念体系成立の諸前提」及び『人文主義の系譜』)で見知った方々が沢山出てくる。笑 古代ギリシアやローマのテクストがなぜ現代で読めるのか、という謎。そこには、基本的には偶然性に依拠して、たまたま写本なり剽窃なりプリンパセストなりの形でテクストが残ってきたという奇跡がある。そして、テクストの真偽を確かめるための思索や技法の洗練も。もっとも、完璧な探究法則はなく、フィロロジーは知の総合格闘技。

  • Orange

    古代ギリシア・ローマ時代の書物を写本という形で未来に残そうとした人々の仕事を知ると、本当に人というのは知恵や知識が大好きなんだなあと思う。あと本好きはどの時代にもいて、ルネサンス期には集めるだけで満足してしまう人々も出てきたりで、今も昔も変わらんなとも思う。これらの仕事を経て、さらに翻訳されて母国語で海外の古典を読むことができる幸せ。戦史やアナバシスが読めるのも先人たちのおかげである。なんと良い時代に生まれたものか。

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