Heaven And Earth

ジャケットにメンバーがドンと載っているファースト(GEC原盤)でも有名なグループ、HEAVEN AND EARTH。しかし『U.S.ブラック・ディスク・ガイド』で取り上げられ、全体の質感からしても、メジャー・デビュー作となるこのMERCURY原盤78年作がグループ・ファンからは最も信頼されているアルバムと言えるのでは。そんな名盤であるにも関わらずなかなかCD化されなかったが、ここに来て待望の初リイシュー。鋼鉄感(？)のあるジャケットからは想像出来ないような、甘くてセンシティヴでドリーミーな世界が拡がっているこのアルバム。グループ・ファンのみならず全ソウル・ファンが待ち焦がれたと言っても過言ではない待望のCD化です。

シカゴのグループらしい風を感じさせるハーモニーと抜群の楽曲、そしてメジャーらしい洗練されたアレンジが見事な融合を聴かせてくれるこのアルバム。特に前半、LPではA面にあたるスロウ〜ミッドの出来は文句なしの五つ星クラスです。特に一曲目の「Let's Work It Out」の素晴らしさ！究極のメロウネスとも言うべきイントロから語りが入り、完璧なハーモニーのバッキングに誘われてバリトンが炸裂…。これで鳥肌が立たないソウル・ファンはいないでしょう。テナーとファルセットが絡み合う「How Do You Think You're Gonna Find Love」の構成などもこれぞグループ！としか表現のしようがありません。後半に収められているアップも、このハーモニーがあれば無論悪かろうはずは無いのですが、全体としてはやはりスロウ〜ミッドの出来が際立っているこのアルバム。スウィート・グループとして語られることも多いのは伊達ではありません。とにかく全ソウル・ファンが喜ぶであろう今回のリイシュー、祝初CD化です！
（メーカー資料より）