日本語解説付き
2023年11月来日のクリスティ&レザール・フロリサン
メストレをゲストに迎えた名盤が再登場!
クリスティ率いるレザール・フロリサンが、ハープのメストレをゲストに迎えた1枚が再登場します。タイトルに「王妃のハープ」とあるように、マリー・アントワネット[1755-1793]と彼女が愛した楽器ハープの楽曲をおさめた内容です。
2016年6月に行われた演奏会のライヴ録音。1曲目の作曲家ジャン=バティスト・クルムフォルツ[1747-1790]は、ボヘミア出身の作曲家でありハープ奏者。楽器製作者とともにハープの改造や奏法に取り組み、それまでになかったハープのための作品を残しています。
クルムフォルツが対位法を師事したのがハイドン。マリー・アントワネットが気に入っていたとされる交響曲第85番を収録しています。クリスティによるシンフォニーの録音ということで注目のプログラムといえましょう。荘重なアダージョを経て軽快なヴィヴァーチェとなる第1楽章から、楽器間のアンサンブルも十分にたのしめる演奏。終楽章の最後まで、快活さと典雅さを感じさせる演奏です。
ドイツ人のヨハン・ダヴィド・ヘルマン[1760?-1846]は、アントワネットのピアノ教師で作曲家。自身はハープ奏者ではありませんでしたが、3つのピアノ・ソナタ、3つのピアノ協奏曲のほか、3つのハープ協奏曲をのこしています。このハープ協奏曲はすべてルイ14世の妹(ハープ奏者)、つまりアントワネットの義妹にささげられています。今日ハープ奏者にも知られざる存在の作品ですが、モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲と同様、ハープ奏者ではない作曲家によるハープ作品ということでも重要な作品です。
演奏会でアンコールとして演奏されたグルックの『精霊の踊り』は、メストレ自身の編曲によるハープ独奏版。メストレの歌心に胸を打たれるトラックです。(輸入元情報)
【収録情報】
1. クルムフォルツ:ハープ協奏曲第5番変ロ長調 Op.7 (1778)
2. ハイドン:交響曲第85番変ロ長調 Hob.I:85『王妃』 (1785)
3. ヘルマン:ハープとオーケストラのための協奏曲第1番ヘ長調 Op.9 (1785-1789)
4. グルック/メストレ編:精霊の踊り〜『オルフェオとエウリディーチェ』より
グザヴィエ・ドゥ・メストレ(ハープ:1,3,4)
レザール・フロリサン(1-3)
ウィリアム・クリスティ(指揮:1-3)
録音時期:2016年6月27,28日
録音場所:ヴェルサイユ宮殿王立歌劇場
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
輸入盤・日本語帯・解説付き
ウィリアム・クリスティの率いる楽団“レザール・フロリサン”が、ハープ奏者のメストレをゲストに迎える。マリー・アントワネットが愛したハープをテーマに、18世紀のハープ協奏曲を収録。ハープにゆかりのあるハイドンの交響曲第85番も演奏している。(CDジャーナル データベースより)