ホンキー・トンクスタイルの人は、時々ロカビリーっぽいものを取り上げていることがあるので、要注意。

ロカビリーの原典に当たるヒルビリー・バップ。そのヒルビリー・バップの大御所。ちょっとおっさん臭い面構えだが、なかなか豪快なサウンドを表現してくれる。後年ストレイキャッツ等ネオロカビリーに影響を与えたという事だけでも一聴する価値はあり。

音、選曲には定評のある米ﾕﾆｳﾞｧｰｻﾙの「Difinitive collection」ｼﾘｰｽﾞのｼﾞｮｰｼﾞ･ｼﾞｮｰﾝｽﾞ版。黄金のﾏｰｷｭﾘｰ時代の音源（ｽﾀｰﾃﾞｨ含む）21曲とｷｬﾋﾟﾄﾙ音源1曲からなる構成。どうせｷｬﾋﾟﾄﾙ時代のを1曲入れるんなら「The Race Is On」を入れてくれればいいのに。ﾏｰｷｭｰﾘｰ時代の音源は王道のｶﾝﾄﾘｰ･ﾐｭｰｼﾞｯｸ。

名実ともに大御所の、ジョージ・ジョーンズの数多いヒット曲からなる本盤は、いずれ劣らぬ名曲揃いです。中でも、A Picture Of Me Without You(1972)は、ポピュラーソングとしては異例の内容で、そのため、かえって印象に残ります。あって欲しくない事態を想像して、悲観的内容を並べ、内容はゴスペルの歌詞そのものです。The End Of The Worldを連想させますが、それより奥が深いようです。

ﾏｰｷｭﾘｰ時代をほぼ網羅したCD。ﾎﾝｷｰ･ﾄﾝｸ･ｽﾀｲﾙから徐々にﾎﾟｯﾌﾟ傾向へと様変わりしますが、それでもｼﾞｮｰｼﾞはｼﾞｮｰｼﾞ。なんら違和感はない。Disk�D、�E、�L、�Nなんて極上。

長いキャリアを持つジョージ・ジョーンズのカントリー・ゴスペルを聴き、改めてカントリーの魅力を実感いたしました。独断でいえば、とくにIn The Garden とI Know A　Man Who Can は、バックのスチィールギターが魅力が引き出しているようです。カントリー・ゴスペルは、アーティストによってまったく違った印象を与えることも分かります。