Product Details
ISBN 10 : 4320058445
Content Description
"多様な生態学研究において、形質データを利用するための理論的枠組みや、データ解析を行うためのR言語へのアプローチを示した形質生態学の入門書
地球環境変動や様々な人為撹乱による生態系への影響が懸念されるなかで、生物多様性や生態系のはたらき(生態系機能)の環境に対する応答をどう評価するかについて、注目が集まっている。近年では、生物の環境応答や生態系機能を、個別の種のもつ生態的・形態的な形質(例えば、植物の背丈や葉の窒素濃度など)と関連づけて解釈する機会が増えてきた。
本書は、形質データを利用した生態学研究(形質生態学)の主要な概念と背景、およびそれらを実際に利用する方法を示すものである。その内容は様々な生態系や栄養段階の生物をカバーしており、形質生態学の概念、ツール、およびトレンドについて手軽に学び、そしてそれを実際に自分の研究対象やデータに適用したい学生、研究者、および実践者向けに設計されている。
また本書は、形質の定義からはじまり、解析に用いる形質の選択・計測方法、解析のもととなるデータセット(行列)の作成、機能的多様性の指標、形質の種内変動、群集集合、系統との関係、生態系プロセスとの関係、形質のサンプリング戦略など、形質と関連する広範なトピックが網羅されている。
さらに、読者が必要に応じてRで解析できるよう、オンラインリソース(無料)がウェブ上に公開されている(https://digital.csic.es/handle/10261/221270)。このオンラインリソースには、演習とR言語(関連するパッケージと関数)の使い方を示したスクリプトが含まれており、この分野の現在の開発状況を反映した更新が行われている。
著者らは10年以上、本書の内容に沿った解析セミナーを開講しており、その教育経験に基づいて、形質生態学の理論的側面と分析ツールを紹介し、説明する方法を開発・改善してきた。本書は生態学における形質データの解析についての一般的な概念と手法が網羅的にまとまっている唯一の書籍である。
[原著]Handbook of Trait-Based Ecology: From Theory to R Tools, Cambridge University Press, 2021"
【著者紹介】
長谷川元洋 : 1997年京都大学大学院農学研究科博士課程 単位取得退学。現在、同志社大学理工学部 教授。博士(農学)。専門:群集生態学、土壌動物学
松岡俊将 : 2016年京都大学理学研究科生物科学専攻博士後期課程 修了。現在、京都大学フィールド科学教育研究センター 講師。博士(理学)。専門:生物多様性科学、群集生態学、菌類生態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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