樽 創元推理文庫

F.W.クロフツ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488106331
ISBN 10 : 4488106331
フォーマット
出版社
発行年月
2013年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
445p;15

内容詳細

荷下ろし中に破損した樽の中身は女性の絞殺死体。次々に判明する事実は謎に満ち、事件はめまぐるしい展開を見せつつ混迷の度を増していく。クロフツ渾身の処女作、新訳決定版。

"埠頭で荷揚げ中に落下事故が起こり、珍しい形状の異様に重い樽が破損した。樽はパリ発ロンドン行き、中身は「彫像」とある。こぼれたおが屑に交じって金貨が数枚見つかったので割れ目を広げたところ、とんでもないものが入っていた。荷の受取人と海運会社間の駆け引きを経て樽はスコットランドヤードの手に渡り、中から若い女性の絞殺死体が……。次々に判明する事実は謎に満ち、事件はめまぐるしい展開を見せつつ混迷の度を増していく。真相究明の担い手もまた英仏警察官から弁護士、私立探偵に移り緊迫の終局へ向かう。クロフツ渾身の処女作にして探偵小説史にその名を刻んだ大傑作。エッセイ=海道龍一朗/解説=有栖川有栖


F・W・クロフツ
イギリスの作家。1879生、1957歿。土木技師見習をふり出しに鉄道の技術畑を歩いたが、40歳の時、大病の後に『樽』を書き上げ、大成功を収めた。以来フレンチ警部(のちに首席警部から警視へと昇進している)をはじめとする努力型、凡人型の探偵の活動するアリバイ破りものに『マギル最後の旅』等、数多くの名作を残したほか、『クロイドン発12時30分』などのような倒叙ものの傑作がある。"


【著者紹介】
霜島義明 : 1958年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
埠頭で荷揚げした異常に重く大きな樽が落下...

投稿日:2021/04/11 (日)

埠頭で荷揚げした異常に重く大きな樽が落下し,そこから大量の金貨と女性の死体が発見される。 そんなシーンからストーリーが始まりますが,そこからの展開がすごい。

murphy burnard さん | 兵庫県 | 不明

0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • KAZOO さん

    読み甲斐のある推理小説です。当時の状況としてはこのような推理小説で話をうまく作っていくというのはかなり難しいことだったのでしょう。私はなんどかめなのですが今までは古い訳で読んでいましたが、この新訳は非常に読みやすくすばらしいものとなっています。日本でも鮎川哲也、横溝正史が同じような小説を書いています。これもかなりの水準だと思います。

  • 中原れい さん

    読みやすく、面白かった。だから新訳はすてき^^ 新旧の解説が載っているのも楽しかった。アリス先生ナイス。なかなかカッとなっても頭の回る犯人だったのですね。幕ぎれがややあっけなかったけれど、長引かす理由はなく潔いのもいい。姉妹編読んだのにまた読みたくなって困る〜。堪能しました。

  • 星落秋風五丈原 さん

    元鉄道技師クロフツのデビュー作。最初は荷物の到着地であるロンドンのバーンリー警部、次に荷送地のパリを仕切るクリフォード、最後はフェリックスを助けるために雇われた私立探偵と探偵役が次々と変わる。彼等は天才的なひらめきで事件を解決するのではなく、オーソドックスに捜査を進める。例えばこんな風に。 バーンリー警部がパリで誰と組みたいか、と言われて以前一緒に捜査をしたルファルジュを指名し「荷物が着くまで時間があるからセーヌ川の船旅しない?」など捜査の反面現地の料理を楽しんだりやや観光気分なのが面白い。

  • なる さん

    長いのと登場人物の名前が覚えられないきらいがあってなかなか読み進められなかったが、後半になってからの畳み掛けのアリバイ崩しはとても面白い。前半と後半で警察目線と探偵目線とで活躍する人物の比重がガラッと変わる。特に前半の警察官たちが地道に手がかりをさがして犯人特定へ積み上げて行くのは本格ミステリの古典らしさがあってよかった。キャラクタありきの作品ではなく読者も一緒に推理をする感覚なので好き嫌いは分かれるかも。問題は冒頭にある地図が作品の内容にあまり反映されていないところ。土地勘がないとさっぱりわからない。

  • NAO さん

    クロフツは、クリスティやドロシー・L・セイヤーズなどと並んで、イギリスのミステリの黄金時代を築いた作家。『樽』は、彼のデビュー作品で、完璧なアリバイをいかにして崩すか「アリバイ崩し」の金字塔といわれている。死体が詰められた樽の届け先であるフェリックスにはアリバイが無く、不利な立場に立たされている。これが、犯人によって仕組まれたことなら、逆に犯人は完璧なアリバイに守られているはずである。そのアリバイをどうやって崩していくか。このアリバイ崩しが、『樽』の読ませどころだ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品