サイモン・ラトル＆バーミンガム市交響楽団、協奏曲録音集（１５ＣＤ）

サイモン・ラトル＆バーミンガム市交響楽団、協奏曲録音集（１５ＣＤ）

ラトル時代からバーミンガム市交響楽団コンサートマスターを務めるデビッド・グレゴリーは、こう語っています。
「彼は我々がすべてを学ぶところから始めます。誰からも信頼されオーケストラと共演してきたアーティストに対しても、彼の意図を持ち込みました。リハーサルやコンサート前には、少なくとも二週間を費やし、完璧な演奏をめざしたのです」
　グレゴリーの言葉にも明らかなように、ラトルはリハーサルに時間を費やし、複雑な近現代作品でも見事な成果をあげていましたが、そのスタンスは数多く録音した協奏曲作品でも同じでした。異なる音楽観を持つアーティストとも積極的に共演して多彩な解釈を示し得たラトルの手腕には素晴らしいものがあり、ベートーヴェンでもバルトークでも閃きのあるリズムやテクスチャーをつくりだしていたのが印象的。
　先にリリースされた52枚組ボックスに続いて登場するこの協奏曲ボックスでは、同じくそれぞれのディスクがオリジナル・ジャケット・デザイン仕様の紙ジャケットに封入されており、1枚1枚をじっくり鑑賞するのに適した構成になっています。（HMV）

【収録情報】Disc1
● サン=サーンス：ピアノ協奏曲第2番ト短調Op.22
● リスト：ピアノ協奏曲第1番変ホ長調
　セシル・ウーセ（ピアノ）
Disc2
● ラフマニノフ：ピアノ協奏曲第2番ハ短調
● ラフマニノフ：パガニーニの主題による変奏曲
　セシル・ウーセ（ピアノ）
Disc3
● シベリウス：ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47
　ナイジェル・ケネディ（ヴァイオリン）
● ウォルトン：チェロ協奏曲
　リン・ハレル（チェロ）
Disc4
● バルトーク：2台のピアノと打楽器のための協奏曲
● バルトーク：2台のピアノと打楽器のためのソナタ
　カティア・ ラベック（ピアノ） マリエル・ラベック（ピアノ） シルヴィオ・グァルダ（打楽器） ジャン＝ピエール・ドゥルーエ（打楽器）
Disc5
● ラヴェル：ピアノ協奏曲ト長調
● ラヴェル：クープランの墓
● ラヴェル：左手のためピアノ協奏曲ニ長調
　セシル・ウーセ（ピアノ）
Disc6
● ガーシュウィン：ラプソディ・イン・ブルー（オリジナル版、オーケストレーション：グローフェ）
　ピーター・ドノホー（ピアノ） ロンドン・シンフォニエッタ
● ガーシュウィン：ピアノ協奏曲へ調
● ガーシュウィン：ソングブック
　ピーター・ドノホー（ピアノ）
Disc7
● ロドリーゴ：アランフェス協奏曲
● 武満徹：夢の縁へ
● アーノルド：ギター協奏曲
　ジュリアン・ブリーム（ギター）
Disc8
● シューマン：ピアノ協奏曲イ短調Op.54
● グリーグ：ピアノ協奏曲イ短調Op.16
　ラルス・フォークト（ピアノ）
Disc9
● バルトーク：ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調
● バルトーク：ラプソディ第1番
● バルトーク：ラプソディ第2番（1944年版）
　チョン・キョンファ（ヴァイオリン）
Disc10
● バルトーク：ピアノ協奏曲第1番
● バルトーク：ピアノ協奏曲第2番
● バルトーク：ピアノ協奏曲第3番
　ピーター・ドノホー（ピアノ）
Disc11
● ベートーヴェン：ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15
● ベートーヴェン：ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.19
　ラルス・フォークト（ピアノ）
Disc12
● シマノフスキ：ヴァイオリン協奏曲第1番Op.35
● シマノフスキ：ヴァイオリン協奏曲第2番Op.61
● シマノフスキ：3つのパガニーニの奇想曲Op.40
● シマノフスキ：ロマンス ニ長調Op.23
　トマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）ジルケ・アヴェンハウス（ピアノ：Op.40&23）
Disc13
● エルガー：ヴァイオリン協奏曲ロ短調Op.61
● ヴォーン・ウィリアムズ：揚げひばり
　ナイジェル・ケネディ（ヴァイオリン）
Disc14
● ブラームス：ピアノ協奏曲第1番ニ短調Op.15
● ブラームス：間奏曲Op.117
　レイフ・オヴェ・アンスネス（ピアノ）
Disc15
● エルガー：チェロ協奏曲Op.85
● ブリテン：チェロ交響曲Op.68
　トゥルルス・モルク（チェロ）

　サイモン・ラトル（指揮） バーミンガム市交響楽団