このCDは1963年にカール・シューリヒトが、ウィーン国立歌劇場管弦楽団を振って録音したヨハン・シュトラウス2世の作品集である。
収録された作品は何百とあるヨハンの作品では有名な作品ばかりで、収録曲の面で特筆する点はないが、落ち着いた雰囲気の中、はっきりしたリズム、さっぱりしながらも、柔らかなニュアンスと、時折オケにタメを作って僅かに揺らしたりとなかなか個性的な演奏を聴かせてくれる。
ウィーン流とは違うがなかなか良い演奏である。
また、オケの名前がウィーン・フィルハーモニー管弦楽団ではなく、ウィーン国立歌劇場管弦楽団でクレジットされているのも珍しいだろう(通常はウィーンフィル名義が多く、歌劇場の表記の方はフォルクスオーパー等の変名である場合が多い)
今回の復刻に関してどれほど音が良くなっているのかは、1990年に出たという国内盤がないので不明だが、年代を考えても特に問題なく聴ける音質だと思う。