CD

近衞秀麿 京都大学交響楽団との歴史的名演集 1964〜1971(4CD)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
TBRCD0151
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明


没後50周年記念!
日本楽壇の「オヤカタ」近衞秀麿、京都大学交響楽団との歴史的名演集 1964〜1971


晩年の近衞秀麿が密接な関係を築き上げたのが京都大学交響楽団。近衞は合宿にも参加し、長期間の練習で熱く指導しました。時として学生を鼓舞し、叱咤し、激励して秘中の秘とも言える音楽を伝授。ブラームスやモーツァルトの壮麗、豪快。ワーグナー、マーラー、リヒャルト・シュトラウスの心に染み入るしみじみさ。ロマン派直系の音楽家として大胆な表情付けで聴き手に迫るシューマン、ヨーゼフ・シュトラウス。ベートーヴェンの格調。近衞がフルトヴェングラーに比肩する偉大な指揮者であることが証明されています。
 録音がほとんどモノラルなのは残念ですが鑑賞に不足はありません。64ページに及ぶブックレットには、貴重な写真、当時のメンバーの証言を含めた菅野冬樹氏書下ろしの近衞へのオマージュ、金子建志氏が近衞版改訂の秘密に迫った分析を掲載した永久保存盤。(メーカー資料より)

【収録情報】
Disc1:第96回定期演奏会
1. リスト:交響詩『前奏曲』 S.97

 録音:1964年12月21日 大阪公演、大阪サンケイホール

2. ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調 Op.36 ★ステレオ収録
3. ベートーヴェン:『レオノーレ』序曲第3番 Op.72b ★ステレオ収録
4. ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ『村の鍛冶屋』 Op.269 ★ステレオ収録
 録音:1964年12月16日 京都公演、京都会館

5. ベートーヴェン:『レオノーレ』序曲第3番 Op.72b(ボーナストラック)
 録音:1964年12月21日 大阪公演、大阪サンケイホール
 ※京都公演の『レオノーレ』がステレオ感不安定のためにボーナストラックとして大阪公演の演奏を収録しております。(メーカー資料より)

Disc2:第104回定期演奏会
1. シューマン:交響曲第3番変ホ長調 Op.97『ライン』
2. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37

 霧生トシ子
(ピアノ:2)
 録音:1968年12月9日 大阪公演、大阪厚生年金会館中ホール

Disc3:第108回定期演奏会
1. モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551『ジュピター』
2. R.シュトラウス:13管楽器のためのセレナード 変ホ長調 Op.7
3. グリーグ:2つの悲しい旋律
4. マーラー:さすらう若者の歌
5. ワーグナー:『タンホイザー』序曲

 市来崎のり子
(メゾ・ソプラノ:4)
 録音:1970年12月21日 大阪公演、大阪厚生年金会館大ホール

Disc4:第109回定期演奏会
1. グリンカ:歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲
2. ドビュッシー/ビュッセル編:小組曲
3. ブラームス:交響曲第1番ハ短調 Op.68


 録音:1971年6月28日 大阪公演、大阪厚生年金会館中ホール

 京都大学交響楽団
 近衞秀麿
(指揮)

 *楽譜はすべて近衞秀麿改訂版使用
 協力:近衞音楽研究所
 原盤:PROMINENT CLASSICS

【近衞秀麿 このえ ひでまろ】
近衞秀麿[1898-1973]は、五摂家筆頭の近衞家第29代当主であり、貴族院議長、学習院院長を歴任した政治家、近衞篤麿の二男として1898年(明治31)11月18日、東京に生まれる。7歳年上の兄(長男)は、日本の首相を三度務めた近衛文麿である。
 わが国のオーケストラの父ともいわれる巨匠。1923年からヨーロッパに留学。エーリヒ・クライバー、マックス・フォン・シリングス、ゲオルグ・シューマンらに指揮を師事。パリではダンディに作曲を学ぶ。後にベートーヴェンを代表格に多くの古典作品の改訂作業を行い、その偉業は「近衞版」として今なお研究の対象となっている。
 帰国後、日本交響楽協会を創立。のち改組して新交響楽団(現NHK交響楽団)を10年間主宰する。海外での活動も幅広く、ヨーロッパではベルリン・フィルを始めとする90余のオーケストラを指揮。1937年にはアメリカでフィラデルフィア管、NBC交響楽団を指揮。
 1947年東宝交響楽団(現東京交響楽団)、また近衛管弦楽団(ABC交響楽団の前身)を組織し、1960年にABC響とともにヨーロッパ演奏旅行を行なう。その後は日本フィル、読売日響等、各オーケストラに客演して死の直前まで指揮活動を続けた。愛称は「おやかた」でありこれは「親方」ではなく「お館」が転じたものであり、その芸風と風格が偲ばれる。日本芸術院会員。(メーカー資料より)

【京都大学交響楽団】
1916年に創立され、100年以上の輝かしい歴史を持つ学生オーケストラである。設立時には、関西唯一の交響楽団として関西音楽界に大きな貢献をした。第2次世界大戦中、阪神大震災直後などの混乱した時期においてさえも年2回の定期公演を実施してきていたが、2020年新型コロナウイルス流行により、2年にわたって公演が中止された。エマヌエル・メッテル、近衞秀麿、朝比奈 隆、山田一雄、佐渡 裕、井上道義、尾高忠明等、世界的に活躍する指揮者を客演指揮にお招きし発展を遂げてきている。年2回の定期演奏会のほか、全国にわたる演奏旅行等、多彩な活動を行なっている。曲目もアマチュアには難曲といわれるものをレパートリーとして多くもっており、学生オーケストラとして全国的にも高水準を誇っている。(メーカー資料より)


内容詳細

日本の洋楽草創期に多大な影響をもたらした近衛秀麿は、晩年、京都大学交響楽団と深い関係を持ち、近衛の培ってきた音楽精神を学生たちに伝えた。収録された作品は、いずれも近衛の音楽観を知るうえで貴重なものばかりだ。(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
京大オーケストラの「親方」  京都・東...

投稿日:2023/12/21 (木)

京大オーケストラの「親方」  京都・東大路通を北上し、熊野神社前 (現在は「東大路丸太町」などという、味気ない名前になっている) を過ぎ、「近衛通」交差点を過ぎると、(かつては)「京大交響楽団」と大きく書かれた看板が掲げられた、古めかしい木造平家建てが目に入った。  京都のオーケストラ史を一人で背負ってきたかのようなこの建物は、実は当時他の大学オーケストラ・メンバー羨望の的だったのだ。1960年代の終り頃、私はオケ仲間と共にこの京大オケBOXへの潜入を試みたことがある。湿気の多い草深い道を踏み分け入り口に辿り着いた時、中から得も言われぬ美しいメロデーが流れ出て来た。見ると、弦楽器奏者がドヴォルザークの「アメリカ」第2楽章を練習しているところだった。 「うまいッ、上手すぎる! 」 そう思った時、メムバーの前に背丈が180センチもあろうかという老人がいることに気がついた。 それが近衛秀麿氏・・・「親方」だった。 当時は私たち下っ端の若者でも、朝比奈氏を「オッサン」、近衛氏を「親方」と呼んでいた。 「アメリカ」は弦楽四重奏だから通常指揮はいらないのだが、親方はゆったりと右手を動かしていた。 その動きには、ほとんどリズムの「点」が感じられなかった。 親方の顔は、夢見るように彷徨っていた。 私は、生まれて初めて「音楽を生み出すための指揮」に巡り会ったような気がした。 BOXの中には戦前のものと思われる古めかしいポスターが所狭しと貼られ、長い長い歴史の重みを放っていた。  後日、親方指揮する京大オケの定期演奏会を聴くため、私はオケ仲間と京都会館第一ホールに出かけた。その時のプログラムでよく覚えているのは、ブラームスのヴァイオリン・コンツェルト (独奏/外山滋)、それにモーツァルトの「ジュピター」だ。 クラリネットの入った近衛版の「ジュピター」は、とても暖かい響きだった。 「今日クラリネットを吹いた奏者は、生涯ただ一度の「ジュピター」演奏に、感慨もひとしおだったことだろう」みたいなことが、たしかプログラムに書かれていた。  親方が京大オケを振った1970年前後の録音がリリースされるという。名門とはいえアマチュアの演奏がこのようにまとまって出るというのは、それなりのニーズがあるからだろう。 今回のCDに、私が京都会館で実際に聴いたブラームスのヴァイオリン・コンツェルトや近衞版のジュピターが含まれていないのは残念だが、今日では絶対聴くことが出来ない、親方の「リズムの呪縛から解放された独自の世界」を体験できるのでは、と今から期待している。

きづかい さん | 愛知県 | 不明

4

おすすめの商品