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Modern Times Edition : Karl-Heinz Steffens / Rheinland-Pfalz State Philharmonic (10CD)(+DVD)

User Review :5.0
(2)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
C7337
Number of Discs
:
10
Label
:
Format
:
CD
Other
:
+DVD,Import

Product Description


モダン・タイムズ・エディション 20世紀作品集

2014年から6年間の歳月をかけて完成した「Capriccio」の注目シリーズ「モダン・タイムズ・エディション」。アルバム毎に1人の作曲家の作品を取り上げ、その多彩な作風を追求する企画であり、20世紀に活躍した作曲家たちの「何らかの事情でコンサートのレパートリーから消えてしまった」ものの、21世紀の今日、少しずつ再評価され始めた作品を網羅しています。
 10人の作曲家の中には、自身の作品が理解されないことを悲観し、自死を遂げたベルント・アロイス・ツィマーマン、最近注目されている“退廃音楽”の作曲家クレネク(クルシェネク、クシェネク)をはじめ、若い頃にファシスト政権に抑圧されたダラピッコラ、あまりにも斬新な作品を発表したため聴衆が離反したというアンタイルなど波乱の生涯を送った人々が含まれるとともに、アルゼンチンの民族主義を追求し独自の作風を手にしたヒナステラ、ロシアの粛清の波を上手く避けソビエト連邦公認の芸術家として君臨したカバレフスキーや、一部の曲ばかりが愛好されるヴォーン=ウィリアムズの珍しい作品も聴くことができます。
 また、ディスク10に置かれたヒンデミットの録音は今回が初出音源となるもので、10人目の作曲家としてボックスを締めくくるにふさわしいアルバムとなっています。
 ボーナスDVDでは、指揮者シュテフェンスやソリストたちにより企画の意図や演奏への意気込みなどが語られており、字幕はありませんが、この時代の作品に興味を持つ人にとっては素晴らしい贈り物となることでしょう。


カール=ハインツ・シュテフェンスは、もともとはクラリネット奏者としてバイエルン放送響の首席奏者(1989〜1996)やベルリン・フィルの首席奏者(2001〜2007)を歴任。2007年に指揮者に転向し、2009年からラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務め、オーケストラと良好な関係を築きました。2019年からはプラハ国立歌劇場の音楽監督に就任し、更なる活躍が期待されています。(輸入元情報)

【収録情報】
Disc1:ベルント・アロイス・ツィンマーマン[1918-1970]
● アラゴアナ、カプリチョス・ブラジレイロス
● 1楽章のシンフォニー(1953年版第2稿)
● フォトプトシス
● 静止と反転

 録音:2014年1月6-11日 Philharmonie, Ludwigshafen

ベルント・アロイス・ツィマーマンは様々な音楽を書き、多くの後進を指導しましたが「自身の作品が理解されないこと」を悲しみ、ピストル自殺を遂げてしまいました。21世紀になって歌劇『兵士たち』が注目を集めるなど、その功績が少しずつ見直されている作曲家です。(輸入元情報)
Disc2:ルイジ・ダラピッコラ[1904-1975]
1. パルティータ
2. 2つの小品
3. 小さな夜の音楽
4. 管弦楽のための変奏曲
5. 3つの問いと2つの答え

 アランツァ・エツェナーロ(ソプラノ:1)
 録音:2014年3月25-29日 Philharmonie, Ludwigshafen

生を受けた場所が純粋なイタリアではなく、現在のクロアチア・パジン(当時はオーストリア帝国の一部)であり、ファシスト政権下の第1次世界大戦中はオーストリアのグラーツに抑留されてしまったダラピッコラ。ピアノに触れる機会もなかったものの、しかし音楽への希望は止むことなく、フィレンツェの音楽学校でピアノを学び、音楽家として成功しました。(輸入元情報)
Disc3:アンリ・デュティユー[1916-2013]
1. メタボール
2. ジャン=カゾーの3つのソネットより第2番/第3番
3. 交響曲第1番

 パウル・アルミン・エーデルマン(バリトン:2)
 録音:2015年2月9-14日 Philharmonie, Ludwigshafen

代表作である『交響曲第1番』は、古典的な形式に則りながらも自由な無調性を模索した革新的な音楽。『メタボール』はその方法を一層発展させた自由な作品。無調だけでなく十二音技法的なものも用いられています。フランス人の父、スペイン人の母をもつ詩人カスーの詩を用いた『2つのソネット』は夢幻的な音楽。(輸入元情報)
Disc4:アルベルト・ヒナステラ[1916-1983]
● クレオールの『ファウスト』のための序曲 Op.9
● オランタイ Op.17
● 協奏的変奏曲 Op.23
● 組曲『ボマルツォ』 Op.34a

 録音:2015年6月9-13日 Philharmonie, Ludwigshafen

ブエノスアイレスの国立音楽院で学び、アメリカに留学。初期にはアルゼンチン民謡を用いた作品から、やがて民族主義的な作風に転換し、時にはジャズも取り入れるなど、独創的な音楽を多く書いたヒナステラの作品集。近代的な響きの中に熱気が宿る音楽です。(輸入元情報)
Disc5:カロル・シマノフスキ[1882-1937]
1. 演奏会用序曲 Op.12
2. 交響曲第4番『協奏交響曲』 Op.60
3. 歌曲集『スウォピエフニェ 」 Op.46b
4. 夜想曲とタランテッラ Op.28

 エヴァ・クピーク(ピアノ:2)
 マリソル・モンタルヴォ(ソプラノ:3)
 録音:2016年6月14,15日、23-25日 Philharmonie, Ludwigshafen

後期ロマン派に属し、ポーランド南部のタトラ山地の民謡を取り入れたユニークで荒々しい作品を書くかと思えば、イスラムやオリエント文学の影響が反映された神秘的な音楽を書く、極めてユニークな作風を持ったシマノフスキの作品集。初期の作品は明確な調性感を有していますが、後期になるにつれ、その作品からはスクリャービンにも似た官能的で情感豊かな響きを聞き取ることができます。(輸入元情報)
Disc6:ジョージ・アンタイル[1900-1959]
1. ジャズ・シンフォニー(1925年版)
2. バレエ音楽『世界の中心』
3. ピアノ協奏曲第1番
4. アーキペラゴ『ルンバ』

 フランク・デュプレー(ピアノ:1,3)
 アドリアン・ブレンドル(ピアノ:1)
 ウラム・キム(ピアノ:1)
 録音:2017年1月2-5日 Philharmonie, Ludwigshafen

自叙伝「音楽の悪童」で知られるアメリカの作曲家、ピアニスト、ジョージ・アンタイル。ストラヴィンスキーに強く影響された『バレエ・メカニック』など前衛的な作品が良く知られていますが、晩年は映画音楽などの気楽で楽しい作品も手掛け、こちらも大人気を誇っていました。バレエ音楽『世界の中心』はバーンスタインに影響を与えた作品としても知られています。(輸入元情報)
Disc7:レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ[1872-1958]
1. 序曲『毒のキス』
2. 沼沢地方にて
3. 田園組曲
4. サセックス民謡による幻想曲
5. 『エリザベスの英国』より3つの肖像

 マルティン・ルンメル(チェロ:4)
 録音:2017年1月9,10日、3月3,4日 Philharmonie, Ludwigshafen

ロンドンの王立音楽大学在学中に知り合ったホルストとともに「イギリス独自のスタイル」による作品を追及し、次第にイングランドの民謡を取り入れた独自の作風を確立したヴォーン・ウィリアムズの、あまり知られていない作品を集めた1枚です。(輸入元情報)
Disc8:ドミトリー・カバレフスキー[1904-1987]
1. 悲愴序曲 Op.64
2. 歌曲『学生時代』の主題による狂詩曲 Op.75
3. ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 Op.48
4. 交響詩曲『春』 Op.65
5. 組曲『コラ・ブルニョン』 Op.24

 マグダ・アマラ(ピアノ:2)
 ユーリ・レヴィチ(ヴァイオリン:3)
 録音:2018年1月8-10,15,16日 Philharmonie, Ludwigshafen

『道化師のギャロップ』が突出して有名なカバレフスキー。こちらは、その他の管弦楽作品を集めた好企画。吹奏楽で時折演奏される『コラ・ブルニョン』序曲以外はあまり知られませんが、ロシア音楽の聴きやすいところを煮詰めたような、たいへん親しみやすい作風を楽しむことが出来ます。(輸入元情報)
Disc9:エルンスト・クレネク[1900-1991]
1. ポプリ Op.54
2. 7つの管弦楽小品 Op.31
3. トリックス・アンド・トリフルズ Op.101
4. 交響曲『パラス・アテネ』 Op.137

 録音:2019年2月11-15日 Philharmonie, Ludwigshafen
 世界初録音(3)

ウィーン音楽アカデミーでシュレーカーに学び、一時期はマーラーの次女アンナと結婚(1年足らずで離婚)し、将来を嘱望されたものの、ナチス政権の迫害を受け第二次世界大戦中にアメリカに亡命したシュレーカー。このアルバムには初期の作品で、ちょうどジャズの影響を受け始めた頃の『ポプリ』や、十二音を駆使するなど独自の作風を確立した『パラス・アテネ』まで多彩な作品が収録されています。(輸入元情報)
Disc10:パウル・ヒンデミット[1895-1963]・・・初出音源
● 歌劇『今日のニュース』序曲
● 3つの歌曲 Op.9
● フィルハーモニー協奏曲
● 歌劇『ヌシュ・ヌシ』より

 録音:2019年 Philharmonie, Ludwigshafen

メインの『フィルハーモニー協奏曲』は1932年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団創立50周年記念の委嘱作品。かたや歌劇『今日のニュース』は「入浴中の女性が新聞を読み上げる」というシーンがナチス幹部の目に留まったことで、退廃音楽家のレッテルを貼られてしまったという作品です。(輸入元情報)

 ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団
 カール=ハインツ・シュテフェンス(指揮)

 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

【ボーナスDVD】
● メイキング映像&インタビュー(字幕なし)

Customer Reviews

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このセットが欲しいと思った理由は、@ヒン...

投稿日:2022/04/01 (金)

このセットが欲しいと思った理由は、@ヒンデミット「フィルハーモニー協奏曲」とAツィンマーマン「静止と反転(静寂と反転)」が入っていること。前者は1932年のベルリン・フィル創立50周年委嘱作、後者はミヒャエル・ギーレンがN響に初めて客演したときのプログラムに入っていて印象に残っていた作品だから。前者は初演(フルトヴェングラー指揮)以後、ベルリン・フィルはほとんど演奏していないのではないか。録音もLP初期の作曲者指揮によるテレフンケン盤くらいしか記憶がない。その他の作品も、名前は知っていても聴いたことのない曲ばかりで、とても貴重だ。(シマノフスキーの交響曲第4番は比較的知名度が高いか。)シュテフェンスとラインラント=プファルツ州立フィルのコンビは、シューマンの交響曲でも見事な演奏を聴かせていたが、今回のセットの演奏も充分に練り上げられて秀逸な仕上がりになっている。他に類盤のない貴重な曲集として推薦!

Erdinger さん | 神奈川県 | 不明

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 これはなかなか優れた企画だと思います。...

投稿日:2021/03/17 (水)

 これはなかなか優れた企画だと思います。商品説明にもあるとおり、何らかの理由(おそらく「商業的」観点が大きいのでしょう)でレパートリーになっていない作曲家、作品に光を当て、一定レベルの演奏で「音として聴ける」ことを目指したもののようです。それも「付け焼刃」ではなく、10枚のCDセットにするために、6年の時間をかけたそうです。付属のDVDのインタビューを見ると、指揮者、オーケストラとも「一度も演奏したことのない」曲ばかりなので、十分なリハーサルを重ねて音楽への理解・共感を深めながら、そして実際のコンサートと並行して録音を勧めたとのことです。その結果として、非常に丁寧に、共感を持った演奏が繰り広げられています。  選ばれた作曲家やその演奏曲は必ずしも「音楽史上の重要性や一貫性」を持ったものではなく、その作曲家の代表作というわけでもなく、それらがどのように選択されたのかは明らかではありません。また、この10人以外の作曲家にも範囲を広げて継続されるのかも定かではありません。  とはいえ、こういった「未知の世界」への道を開く企画はワクワクするチャレンジングなものなので、これからも様々な同様のものが出てくることを期待したいと思います。  生誕250年を超え、ベートーヴェンばかりでは飽きが来ますから。(「良いものは良い」と認めた上で、「他にも良いものがたくさんある」という事実も知って行きたい)

Tan2 さん | 神奈川県 | 不明

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