今に伝わるチェロ黎明期の宮廷音楽
モデナを治めたフランチェスコ2世・デステ[1660-1694]はヴァイオリンを嗜み、音楽のパトロンとしても知られ、コレッリがトリオ・ソナタ集 Op.3を献呈した人物でもあります。彼の蔵書は幸いなことにほぼそのまま残されており、宮廷に響いたであろうハイレベルな音楽を窺い知ることが出来ます。ここに収録された音楽は低弦のための作品が中心で、チェロ音楽黎明期の貴重な作品が並んでいます。バス・ヴァイオリンはチェロの前身とも言える楽器。
低弦のための作品のみならず、スカルラッティのカンタータのアリアでは通奏低音が目まぐるしい速度で細かな旋律を休みなく奏で続けるなど、全編通じてバスの魅力たっぷり。重低音のカッコよさがクセになるアルバムです。(輸入元情報)
【収録情報】
● A.スカルラッティ:ソプラノと通奏低音のためのカンタータ「Io morirei vontento」
● アントーニ:チェロとチェンバロのためのリチェルカータ第1番、第2番
● ヴィターリ:ヴィオローネのための種々のソナタによるパルティータ より トッカータ
● ヴィターリ/コロンビ:ヴィオローネのためのルッジェーロ
● アントーニ:チェロとチェンバロのためのリチェルカータ第5番
● カプスベルガー/ヴィターリ:パッサカリア
● アントーニ:チェロとチェンバロのためのリチェルカータ第6番
● ジャンノッティ:独奏ヴァイオリンのためのソナタ
● アントーニ:チェロとチェンバロのためのリチェルカータ第8番
● コロンビ/カプスベルガー/ヴィターリ:チャコーナ
● ガッフィ:ソプラノと通奏低音のためのカンタータ「Belle luci guerriere」
カペッラ・エステンセ
マキシミリアーノ・セグラ・サンチェス(チェロ、バス・ヴァイオリン)
クリスティーナ・グリフォーネ(ソプラノ)
パノス・イリオポウロス(チェンバロ、オルガン)
ハビエル・オベヘロ・マヨラル(テオルボ、バロック・ギター)
録音時期:2016年5月3-5日
録音場所:オランダ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)