ハプスブルク帝国1809‐1918 オーストリア帝国とオーストリア=ハンガリーの歴史 ちくま学芸文庫

A.j.p.テイラー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480510624
ISBN 10 : 4480510621
フォーマット
出版社
発行年月
2021年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
560p;15

内容詳細

中欧・東欧の広大なエリアに跨り、近代ヨーロッパ最大の覇権を握っていたハプスブルク帝国。本書は神聖ローマ帝国時代の終わりから、オーストリア=ハンガリー二重帝国への転換を経て、1918年に帝国解体するまでを跡付ける。そこで浮き上がるのは、超民族的国家が抱えることになった民族原理の軋轢、近隣諸国との外交問題、それが閾値を超えたところで生じたカタストロフだ。イギリス屈指の歴史家が、歴史を動かす要因として個々人の動静よりも外交史的力学を重視しつつ、世界大戦への導入までを生き生きとした筆致で迫る。

目次 : 王朝/ 民族/ 旧絶対主義、メッテルニヒのオーストリア、一八〇九〜三五年/ 三月前期/ 急進派の暴動、一八四八年の革命/ 自由派の時期、憲法制定議会、一八四八年七月〜四九年三月/ 新絶対主義、シュヴァルツェンベルクとバッハの体制、一八四九〜五九年/ 連邦主義と中央集権主義との闘争、一〇月特許状と二月勅令、一八六〇〜六一年/ 立憲的絶対主義、シュメアリングの体制、一八六一〜六五年/ 古きオーストリアの終り、一八六五〜六六年/ 二重帝国の成立、一八六六〜六七年/ 自由派の凋落、オーストリアにおけるドイツ人の優勢、一八六七〜七九年/ ハプスブルクの復活、ターフェの時代、一八七九〜九三年/ 混乱の時期、ターフェから場デーンイへ、一八九三〜九七年/ 一八六七年以後のハンガリー、カーロマン・ティッサとマジャール人ジェントリー/ 民主主義の装い、ハプスブルク帝国の小春日、一八九七〜一九〇八年/ 暴力による解決、一九〇八〜一四年/ 暴力の報い、ハプスブルク家の終わり、一九一四〜一八年/ 王朝なき人民/ 付録 ハプスブルク帝国の政治的・人種的構成

【著者紹介】
A・J・P・テイラー : 1906‐90年。イギリス、サウスポート生まれ。近代ヨーロッパ政治史を専門とする歴史家。オックスフォード大学卒業後、ウィーンに留学、マンチェスター大学・オックスフォード大学などで教鞭をとる。著書多数

倉田稔 : 1941年生まれ。小樽商科大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 鐵太郎 さん

    たった百余年のことですが、近代の中・東ヨーロッパの歴史をオーストリア帝国を中心に描き出したもの。この時代に、現代にまで祟るバルカン半島の宿痾が生まれたと思うと、暗澹たる気分になりますな。読んで感じたことは主に二点。ハンガリーとは、かつてオーストリアに追従する未開の勢力と思っていたのですが、二重帝国の中で最大の版図を誇る国だったこと。そして、記述が細かすぎること。読んでいて、ひとつひとつは面白いのだけど煩雑すぎませんか?(笑) 翻訳でも、なかなか文章を把握するのに苦労したように見うけられます。

  • Bashlier さん

    3/5 ハプスブルクの複雑な歴史を複雑な言葉で記した著作。マリア・テレジアが優れた政治手腕によって作り上げた帝国が、その後凋落・滅亡する過程を詳細に記述。ドイツ・ロシア・マジャール・スラブが女王の元辛うじて纏め上げられていましたが、その後の君主は比肩しうる手腕を持たなかった黄昏時。栄光を記す歴史書数多かれど、斜陽を追ったものは少なく、研究としての価値の高さを感じます。一方、学者が複雑なことを複雑に説明する”言葉の洪水”スタイルであることから”難読書”となっている点が惜しまれます。

  • スプリント さん

    神聖ローマ帝国後のオーストリア・ハンガリーを中心にしたハプスブルク帝国の歴史です。 多民族国家ゆえの議会政治の苦難やヨーロッパを取り巻く情勢と領土問題など帝国は統治は磐石ではなかったことがわかります。 メッテルニヒ以外の当時の政治家について詳しくなかったので読み応えがありました。

  • Ohe Hiroyuki さん

    本書の内容は、濃密な記載であり、決して読み進めるのは容易ではないが、読み通してくると浮かび上がってくるのは、ハプスブルク帝国は、神聖ローマ帝国の看板を下ろしたスタートから混迷を極めている姿である。ただ、本書はハプスブルク家というよりは、複雑な諸国、諸地域の状況の描写に注力が割かれている。▼ハプスブルク帝国は、混迷を極めているにもかかわらず、必要とされ、現実に100年以上も存在した。そして帝国が消滅するときは瞬時に訪れるものである。▼国家の栄枯盛衰は、日常の生活とはまた異なる次元にあることが改めて分かる。

  • fritzng4 さん

    四半世紀前の世界史の記憶を総動員して臨む読書。年代ごとに章立てはされているが、ただでさえわかりにくい19世紀の帝国の歴史、突然年代と地域が飛ぶ叙述であっちこっちに振り回され殆ど(単語くらいしか)頭に入ってこない。1940年代の研究書としては画期的だったのかもしれないが、これならもっとわかりやすく整理された新書を読みたい。

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