東芝EMIが1990年に発売した、吹奏楽クラシック名曲選と題したシリーズで、東芝EMIと、英EMI原盤でクラシックの名曲を集めた内容のアルバム。
英EMIからは、ヴィヴィアン・ダン中佐指揮、イギリス王立海兵隊軍楽隊の音源が選曲されており、独特のサウンドによるアンダーソンの小品や、ホルストの木星、エルガーの威風堂々など半世紀の前の演奏ながら現在でも十分通用する演奏。
舞踏会の美女は唯一のブリティッシュ・ブラスバンドスタイルの演奏でスタンリー・ボディングトン指揮するG.U.S.フットウェア・バンドが演奏している。
東芝EMIの演奏からは、汐澤安彦指揮、大阪府音楽団による、王宮の花火の演奏が素晴らしく、その充実した壮大な演奏は聴きもの。
同じヘンデルの水上の音楽は福田一雄指揮、東京佼成吹奏楽団による演奏でまだ旧名称自体の古い音源だが、なかなか悪くない。
現名称の東京佼成ウインド・オーケストラ名義では、小長谷 宗一の編曲指揮によるカウボーイの休日があり、これは佼成らしいオーソドックスな演奏。
オーソドックスといえば、服部省二指揮、海上自衛隊東京音楽隊の音源もそうで、自衛隊らしい安定した演奏が特徴だ。
このクラシック名曲選シリーズはどこの楽譜を使ったかが、解説書にかいてあり、鑑賞はもちろん、演奏する人にも大いに参考になると思う。
録音はそれなりに古さはある。