今は無き東芝EMIは吹奏楽CDを多数リリースしていましたが、特に1990年代にリリースされた吹奏楽名曲コレクション・シリーズは珍しい作品も多数含んだ貴重なものでした。
このCDはその40枚目にあたるもの。
吹奏楽コンクール・レパートリーと言うタイトル通り、全日本吹奏楽コンクールの自由曲のアマチュアでも取り上げられる作品を収録したもの。
ゴセックの『古典序曲』、グールド『アメリカン・サリュート』オリヴァドーティ『バラの謝肉祭』エリクソンと言った古典となった吹奏楽レパートリーに、発売当時の新作を入れた選曲で、1曲を除いてアメリカの作曲家の作品もしくはアメリカ式に書き直された楽譜を使って演奏しています。
曲目を見れば分かるようにおおよそ5分前後の作品が多いのですが、当時の吹奏楽コンクール課題曲が7分近い演奏時間のため、比較的短い作品中心となった様です。
また序曲とつく作品が多く、吹奏楽のために書かれた序曲がこれほど集まったアルバムも珍しいのではないでしょうか。
演奏は尚美ウィンド・オーケストラ、指揮者は小澤俊朗、近藤久敦の2名が振っています。
音大のバンドらしい技術的に無理のない優等生的な演奏ですが、序曲祝典の様に聴かせる演奏もあります。
ライナーには演奏メンバー表や楽曲解説に加え、楽譜の変更点等が書かれており、参考演奏集らしい作りとなっています。
1993年録音で、硬めのEMIらしい録音ですが、音は問題ないでしょう。
収録曲目と演奏データは以下の通りです。
1.アメリカン・サリュート(グールド/ラング)
2.ランドマーク序曲(コウディル)
3.古典序曲(ゴセック/ゴールドマン、スミス)
4.バートンウッド序曲(プロイヤー)
5.コヴェナント(R.スミス)
6.ジャクソン・レイク序曲(M.ウィリアムズ)
7.イーグル・マウンテン序曲(シェルドン)
8.サンコースト・カーニヴァル(シェーファー)
9.マーキュリー行進曲(ロースト)
10.序曲『バラの謝肉祭』(オリヴァドーティ)
11.序曲『祝典』(エリクソン)
12.コラールとカプリッチョ(ジョヴァンニーニ/ロビンソン)
演奏
尚美ウィンド・オーケストラ 1ー12
指揮
近藤久敦 1、5、6、9、12
小澤俊朗 2、3、4、7、8、10、11
録音
1993年8月26日から28日、バリオ・ホール