Piano Trio -Gerhard, Cassado, Montsalvatge : Trio Arriaga

ピアノ三重奏曲集〜ジェラール、モンサルバーチェ、カサド

３人のカタロニアの作曲家たちによるピアノ三重奏曲集です。ロベルト・ジェラール[1896-1970]はファリャ以降の世代で最も優れたスペイン人作曲家として評価されています。シェーンベルクの影響を受け、無調の音楽をスペインに持ち込んだことで知られていますが、この初期の三重奏曲はフランス風の洗練された味わいを持つものであり、瑞々しい若者の感性漲る流麗な作品です。
　次のモンサルバーチェ[1912-2002]の曲は、どこか官能的な響きを持つ「ドルシネアのバラード」という楽章で始まります。第２楽章は彼が尊敬していたモンポウへのオマージュで、静謐な響きが横溢しています。そして活動的な第３楽章「リトメッロ」はジャズの雰囲気を持ちあわせています。
　カザルスの弟子であり、チェリストとしても高名なカサド[1897-1966]の作品は、力強い民族的なリズムを持つ輝かしい作品で、先人たちの影響を受けつつも、決してロマン派の風合いをなくすことなく、独自の世界を築いています。（NAXOS）

【収録情報】
・ジェラール：ピアノ三重奏曲第1番（1918）
・モンサルバーチェ：ピアノ三重奏曲（1986-1988）
・カサド：ピアノ三重奏曲ハ長調（1926-1929）

　トリオ・アリアーガ
　　ダニエル・リゴーリオ（ピアノ）
　　フェリペ・ロドリゲス（ヴァイオリン）
　　デイヴィッド・アペラニス（チェロ）

　録音時期：2010年2月
　録音場所：バルセロナ
　録音方式：デジタル（セッション）