“危機の領域” 非ゼロリスク社会における責任と納得 けいそうブックス

齊藤誠

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784326550814
ISBN 10 : 4326550813
フォーマット
出版社
発行年月
2018年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
480p;20

内容詳細

リスクや不確実性から自由になりたいと私たちは願っている。しかし現実はそうではない。ではどうすれば良いのか。今よりも少し根気強く、辛抱強くリスクや不確実性に向き合い、さらには危機対応の不幸な失敗さえも納得して受け入れていくために、専門家、行政、市民を含めた多様な人間が、かなりの忍耐と寛容をもって多様な意見を交換する熟議の場が必要になってくる。そのような場所こそが、本書でいう“危機の領域”の到着地点となりそうである。

目次 : 1 プロローグ―「政策失敗の責任を問う」から「政策失敗を納得する」へ/ 2 環境危機―予防原則の暴走(行政、専門家、住民の間で)/ 3 地震災害―予防と予知の攻防(専門家と市民の間で)/ 4 原発危機―「想定内」と「想定外」の間隙(専門家と行政の間で)/ 5 金融危機―単純化される「危機」(専門家と市場の間で)/ 6 財政危機―「危機だから」という口実(大学教員と大学生の間で)/ 7 エピローグ―“危機の領域”における合意形成の技法と作法

【著者紹介】
齊藤誠 : 1960年愛知県生まれ。一橋大学大学院経済学研究科教授。1983年京都大学経済学部卒業、1992年マサチューセッツ工科大学経済学部博士課程修了、Ph.D.取得。住友信託銀行調査部、ブリティッシュ・コロンビア大学経済学部などを経て、2001年4月より現職。2007年に日本経済学会・石川賞、2010年に全国銀行学術研究振興財団・財団賞、2014年春に紫綬褒章。主な著書に『金融技術の考え方・使い方』(有斐閣、2000年、日経・経済図書文化賞)、『資産価格とマクロ経済学』(日本経済新聞出版社、2007年、毎日新聞社エコノミスト賞)、『原発危機の経済学』(日本評論社、2011年、石橋湛山賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • えぬもり さん

    ざーっと読了。経済学者による政治学っぽい理論書。 経済学者らしく数学的手法によって分析する場面も多くあったが自分にはよくわからなかった。 しかし本書の想定する「想定内とも想定外ともいえない」危機の領域という考え方は現代人にとって重要な指摘になるのでは。自由主義的な公私区分につられ二元論的に考えてしまう人にはとくに。 そうした中で筆者の「納得」と「責任」の在り方、また筆者の言う「熟議」とはなにを指すのかについては疑問符が残る。

  • chiro さん

    先般の能登半島の地震の際にも言われた事だが、我が国は阪神淡路・東北と大きな地震を経験しているにも関わらずその時の経験をほとんど活かす事ができずに今に至っている。著者がいくつかの例を挙げて危機が起こった際に当事者は何をしたのかという観点から振り返って切ると応分の責任を取るという観点からの熟議が殆どなされていなく、様々な理由から責任回避に動いているケースが殆どである。であるから当然何が原因でその事態が起こり、それに対してどうした処置を施したかが詳らかにされていない。結果として何の教訓も残っていないのである。

  • たか さん

    第20回読書会。 福島の原発汚染水を海洋放出する問題で、100%安全とは言い切れなくても対処をしなければいけない時の、社会との合意形成について関心があって読んだ。 結局は多様な立場の人との対話を重ねて、なぜその選択肢を選び、なぜ他の選択肢ではなかったのかを文書できちんと説明できるようにすることが重要だと理解した。事故は必ず起こり得るので、起きてから文句を言ったり後悔したりするのではなく、失敗したとしても納得できる選択をするように努めるのが行政と、個人一人ひとりの責任。

  • かにむら さん

    夏休みの(個人的)課題図書として

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齊藤誠

1960年愛知県生まれ。1983年京都大学経済学部卒業。1992年マサチューセッツ工科大学経済学部博士課程修了(Ph.D.)。住友信託銀行調査部、ブリティッシュコロンビア大学経済学部助教授、京都大学経済学部助教授、大阪大学経済学研究科助教授、一橋大学経済学研究科教授などを経て、2019年より名古屋大

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