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母という呪縛 娘という牢獄

齊藤彩

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065306796
ISBN 10 : 4065306795
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
齊藤彩 ,  

Content Description

2018年3月、滋賀・守山市野洲川の河川敷で、両手、両足、頭部を切断された体幹部だけの遺体が発見された。遺体は激しく腐敗しており、人間のものか動物のものかさえ判別が難しかったが、その後の捜査で、近所に住む58歳の女性のものと判明する。女性は20年以上前に夫と別居し、31歳の娘と二人暮らしで、進学校出身の娘は医学部合格を目指して9年間もの浪人生活を経験していた。警察は6月、死体遺棄容疑で娘を逮捕する。いったい二人の間に何があったのか―。司法記者出身のライターが、獄中の娘と交わした膨大な量の往復書簡をもとにつづる、渾身のノンフィクション。

目次 : 序章 面会の日/ 第1章 懲役一五年/ 第2章 モンスターを倒した/ 第3章 母と娘/ 第4章 詰問、罵倒、蒸し返し/ 第5章 医学部目指して/ 第6章 「娘は合格しました」/ 第7章 九年の浪人生活/ 第8章 助産師になりなさい/ 第9章 黄色いコップ/ 第10章 家族だから/ 終章 二度目の囚人

【著者紹介】
齊藤彩 : 1995年東京生まれ。2018年3月北海道大学理学部地球惑星科学科卒業後、共同通信社入社。新潟支局を経て、大阪支社編集局社会部で司法担当記者。2021年末退職。本作がはじめての著作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 青乃108号

    この本を読んで、娘に殺されバラバラにされた挙げ句遺棄された母親に、哀悼の意を寄せる事が出来る人がいるのだろうか。誰もいやしないと思うから、せめて俺は母親側に立って書いてみよう。母親はおそらく病んでいた。娘に依存して、娘を助産師に仕立て上げる事のみをレゾンデートルとして、何度も何度も裏切られ何年も何年もその呪縛から解放されず、結果次第に狂気の淵に追い込まれどうしようもなく娘に牢獄の責め苦を与え続け、結果的にまさか我が娘に自身が殺されようとは。何故、途中で助けを求められなかったのか。友達にも夫にも。哀しい。

  • ノンケ女医長

    2人の女性が抱き合う表紙。背の高い女性には、後頚部に包丁が。このような距離でしか、母との関係を終わらせる手段はなかった。幼い頃から、拡大していく要求、暴力に人格否定。親から「死ね」と毎日言われ、子どもは健やかに生きられるはずがない。大学合格時、体重は92kg。常軌を逸した母は、医療を必要とする人だった。事件で、娘の心の傷は、おそらくもう二度と癒えることはない。あかりは、拘置所で初めて、母を殺めたことに涙を流す。誰にも打ち明けられなかった地獄の体験を、法廷で淀みなく告解するあかりの生き方に、思いを馳せる。

  • 読特

    子に物事を教えることは親の勤め。叱ることも時には必要。ついムキになってしまうこともあるだろう。虐待にエスカレートしないように常に警戒しなければならない。血の濃すぎる親子関係。何らかの欠陥が相補しながら増幅してしまう。第三者も目を光らせねばならない。起してはいけなかった事件。加害者が救いを求めた教員は虐待を認識したが何もできなかった。他人が手を出しにくい雰囲気と仕組み。制度に問題があるのなら整備していかなければいけない。親と教職者だけではない。子育ては誰もが当事者。第三者の目としても、国の主権者としても。

  • はにこ

    ここまででは全然ないけど、自分の母も持っていたんではないかという気がした。子供への過大な期待と呪縛。私は祖母や父や近所の人に救われたけど、主人公は本当に救ってくれる人が居なかった。特に父親はひどい。逮捕後に手を差し伸べるのならこんな生活を許すなよと思う。9浪もしている時点でおかしいだろ。こんな結果になるなら母親が自殺するっていう脅しに負けなければ良かったのに。洗脳されていて無理だったのか。

  • nonpono

    著者が90年代生まれだとは。わたし自身、幼稚園から受験している。曖昧に受験勉強のテキストの記憶がある。中学入試ですべり止めの私立の女子校に受かりだけど大学は一般入試。あの結果を待つ間のヒリヒリとした時間は忘れない。バラ色のキャンパスライフか灰色に見えた浪人生活かと。お受験に囚われる人をたまに見る。自分が学歴で苦労をしたならその分を子供に賭ける。自分の人生さえも賭ける。子供は良い応援団として解釈するかその背中の重みが言葉による暴力が体をきしませる。痛い、重い、辛い。お父さんの存在が最後に支えになって良かった

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