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万寿子さんの庭

黒野伸一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094084399
ISBN 10 : 4094084398
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2009
Japan

Product Description

年齢差を超えた友情を描く、感涙の物語。

「あなたがお隣に引っ越してきてから、わたしの人生はまた乙女時代に戻ったかのような活況を取り戻しました」
竹本京子、20歳。右目の斜視にコンプレックスを抱く彼女が、就職を機に引っ越した先で、変わり者のおばあさん、杉田万寿子(ますこ)に出逢った。
万寿子からさまざまないやがらせを受け、怒り心頭の京子。しかし、このおかしなやりとりを通じて、意外にも2人の間に、友情ともいうべき感情が流れ始めるのだった。
半世紀の年齢差を超えた友情が、互いの人生に影響を与えていく様を温かな筆致で描く感涙の物語。

Content Description

「あなたがお隣に引っ越してきてから、わたしの人生はまた乙女時代に戻ったかのような活況を取り戻しました」竹内京子、二十歳。右目の斜視にコンプレックスを抱く彼女が、就職を機に引っ越した先で、変わり者のおばあさん、杉田万寿子に出逢った。万寿子からさまざまないやがらせを受け、怒り心頭の京子。しかし、このおかしなやりとりを通じて、意外にも二人の間に、友情ともいうべき感情が流れ始めるのだった。半世紀の年齢差を超えた友情が、互いの人生に影響を与えていく様を温かな筆致で描く感涙の物語。

【著者紹介】
黒野伸一 : 1959年、神奈川県生まれ。『坂本ミキ、14歳。』(文庫化にあたり『ア・ハッピーファミリー』を改題)で第一回きらら文学賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 再び読書

    万寿子さんの変化に驚いた。最初は京子の優柔不断さにイライラさせられたが、万寿子さんと友人関係となってからは、何故か清々しく読み進めた。そして最後の万寿子さんのメッセージは、やはり泣きそうになりました。しかし、この様に理性が途絶える予感は、感じ取れるものなのでしょうか?もう老後も感じられる年齢になるとシャレになりません。「明日への記憶」程自分に近い年齢での話ではなかったので、苦しいところまでいかなかったが、この終盤も切ない。黒野氏の実力を感じさせる作品でした。

  • やも

    京子(20)が引っ越した先でご近所さんになった万寿子さん(78)。2人の関係を友情と呼ばずしてなんと呼ぼう。最初は京子に寄り目だのブスだのと悪態をついていた万寿子さんだが、なぜか次第に歯車ががっちり合っていく2人。ただ楽しいから2人で買い物や旅行にも行く2人。寝おちした京子のほっぺを万寿子がスッと撫でるシーン、私ずっと忘れられないと思う。脇を固める京子狙いの男子たちの存在も良い。なのにこのラストってのが、もう😭育んできた友情が行き着いた先は、2人の花が咲くあったかい場所だったね。表紙も最高。★4.5

  • あつひめ

    胸に迫るものがあるなぁ。最初はなんだ?このお婆さん…と正直思ったけど、万寿子さんと、京子ちゃんの凸凹コンビは、心の中の物が結び付いた珍しい関係だったんだなぁ…と読み進めるうちに感じた。認知症が進む中、自分の生活を犠牲にしてまで面倒を見てあげるという、なかなかできないことをやってしまうのは、この年の離れた二人の関係が、心のスイッチを押しちゃったんだろうな。私は、認知症の介護、できるだろうか?ってすごく不安になった。自分の親の面倒を冷静に見れるだろうか。それには、元気なうちの親子関係がスイッチになるのかな?

  • ゆきち

    〈一万円選書@〉この本に出会えたことは、本当にありがたいこと。きっと私自身では手に取っていなかっただろう。でも出会えた。この縁は、読書の醍醐味だ。斜視がコンプレックスな京子は、社会人になり新しいアパートを借りた。その隣の家の庭は、花や木たちがたくさんあり、おばあさんが京子が家を出る時間に庭の手入れをしている。内気な京子は挨拶をしたくても出来ずある日頑張って挨拶をした。でも返事はない。後日『寄り目、ブス』と突然言われる。そこから奇妙な付き合いが始まり2人は親友になる。笑いもあり涙もありとても心に残る作品だ。

  • Tsuyoshi

    20歳と78歳という年齢差を超えた隣人付き合いから発展した女性同士の友情。お互いが素直に口に出せなくても内心は通じあっているという関係性に微笑ましさとある種の羨ましさを覚えながら読み進めた。恋愛要素もサブストーリー的に進行しこちらも作品に彩りを添えるものでよりホッコリした気持ちになった。

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