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ISBN 10 : 4006004176
Content Description
貨幣の価値は一定であると我々は常識的に考えている。しかし、複数の通貨が併存しているとき、交換価値が多元的であるという事例は、歴史上、多くの地域・時代の存在した。たとえば、本国をはるかに離れて流通した、オーストリアのマリア・テレジア銀貨や中華帝国の銅銭の存在。日々手にしている貨幣であるが、「貨幣とは何か」という問いは私たちを惹きつけてやまない。世界史の中で、改めて謎に満ちた貨幣現象を根本から問い直す。
目次 : 序章 貨幣の非対称性/ 第1章 越境する回路―紅海のマリア・テレジア銀貨/ 第2章 貨幣システムの世界史/ 第3章 競存する貨幣たち―一八世紀末ベンガル、そして中国/ 第4章 中国貨幣の世界―画一性と多様性の均衡構造/ 第5章 海を越えた銅銭―環シナ海銭貨共同体とその解体/ 第6章 社会制度、市場、そして貨幣―地域流動性の比較史/ 第7章 本位制の勝利―埋没する地域流動性/ 終章 市場の非対称性/ 補論 東アジア貨幣史の中の中世後期日本
【著者紹介】
黒田明伸 : 1958年生まれ。東京大学東洋文化研究所教授。世界貨幣史、中国経済史。主要著作に、『中華帝国の構造と世界経済』(名古屋大学出版会、1994年、サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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