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ISBN 10 : 4876984344
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誰もを魅了する景観を持つスイス。この美しい山国は、また、欧州有数の金融センターであり、多数の多国籍企業や有力製造企業の本拠地をもつ「経済大国」である。しかもすでに19世紀において、英国に伍する産業競争力を持っていた。煙突の見えない「蒸気機関なき産業革命」はいかにして達成されたのか?その底には、ユダヤ商人ならぬプロテスタント商人によるネットワーク・投機取引と、分権的多言語国家の強靭な地域主権があった。「国民国家」の時代にあって、国境をまたいだ経済圏を形成し、内陸国にもかかわらず造船業を興し植民地貿易を展開した高ライン地域の近代は、M・ウエーバーのテーゼをはじめ社会経済史の「常識」を覆す。
目次 : 序章 スイス―知られざる先進工業国/ 第1章 研究史と課題/ 第2章 産業革命の歴史的前提/ 第3章 19世紀スイスの綿工業―産業革命の基軸部門/ 第4章 綿から機械へ―歴史的産業連関の1事例/ 第5章 農村工業と世界市場―産業革命の後衛部門とその構造/ 第6章 高ライン地域の経済構造―国境をまたぐ経済圏/ 第7章 スイスの自由貿易主義と統一関税圏の形成過程/ 第8章 鉄道建設と交通政策―地域主義と経済空間/ 終章 高ライン地域の産業革命とスイス
【著者紹介】
黒沢隆文 : 1969年茨城県生まれ。1992年京都大学経済学部卒。1997年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程研究指導認定退学。以後、広島大学経済学部助手、講師を経て、現在、京都大学大学院経済学研究科助教授。京都大学博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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