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ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで 中公新書

鶴見太郎

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121028396
ISBN 10 : 4121028392
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2025
Japan

Content Description

ユダヤ教を信仰する民族、ユダヤ人。
ホロコーストに至る受難の歴史、アラブ人への弾圧、学問に長けた知力、金融業のネットワークという多面体の集団は、いかなる足跡を刻みイスラエルを建国したのか。
古代王国建設から民族離散、ペルシア帝国・ローマ・スペイン・オスマン帝国での興亡、中東欧での改革運動、ナチスの絶滅計画、ソ連・アメリカでの活動、中東戦争まで。
新知見をふまえ、三千年に亘るユダヤ人の実像を描きだす。

【著者紹介】
鶴見太郎 : 1982年岐阜県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員、エルサレム・ヘブライ大学客員研究員、ニューヨーク大学客員研究員、埼玉大学准教授などを経て、東京大学大学院総合文化研究科准教授。専門は、ロシア東欧・ユダヤ史、シオニズム、イスラエル・パレスチナ紛争。日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞受賞。著書『ロシア・シオニズムの想像力』(東京大学出版会、東京大学南原繁記念出版賞、日本社会学会奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    高校生でも読めることを目指し、歴史探究の教科書レベルで書いたと著者が言うとおり、平易でかつ網羅的な内容。しかしそこには「構造と主体」の絡み合いの中、自らをカスタマイズしていくユダヤ人の姿が、かなりダイナミックに描かれている。また「国法も法なり」という考え方により、ディアスポラの中でそれぞれの社会に適合していこうとする努力、さらに宗教の中に組み込まれた自ら学ぶ姿勢が彼らに一定の地位をもたらしてきたことも明らかにされている。一方キリスト教よりイスラームとの親和性が高い面も納得。女性に対する差別的考えも強い。

  • rico

    強欲なシャイロック、ホロコーストの犠牲者アンネ、天才科学者アインシュタイン。彼らはユダヤ人の長い歴史の一部だけど全てではないという当たり前のことを認識する。律法を重んじるユダヤ教の特性が知的訓練に向かわせ、結果として高い能力を獲得、権力者に重宝されたこと。それゆえに権力構造のバランスが崩れた際に、真っ先にスケープゴートとなったこと。そんな歴史の後に、列強の思惑で彼の地に国家を築くことを認められ。かつて隣人として共存していた人々を何故あそこまで蹂躙できる?わからないことばかり。殺戮を止めるスイッチはどこ…?

  • サアベドラ

    約3000年に及ぶユダヤ人の歴史をフラットにまとめた新書。2025年刊。著者の守備範囲はアシュケナージム〜パレスチナ紛争まで幅広い。古代から近世まではそれぞれ当時の大国の中で中間団体として巧みに入り込み、自らの文化や伝統を守って暮らしてきたが、近代にナショナリズムの波が世界を覆うと民族主義者や下層民などの敵意に晒されるようになり、ポグロムやホロコーストの悲劇へ帰結する。現代、特にイスラエル建国以来の記述はあっさり。日本でユダヤ史を通史的に扱った本はいままでほぼなかったはずなので貴重な本と言える。

  • Shun

    ユダヤ人に抱くイメージは多様。科学の発展に寄与したユダヤ系は多数おり、また世界的な大富豪も多数いることからユダヤ人は金融業に精通しているというイメージについてはシェイクスピアのフィクションによるところが大きいといった誤解もある。古くは聖書に描かれる時代には既に存在し民族としての迫害を幾度も経験し、大規模な離散(ディアスポラ)として世界史の中のバビロン捕囚が有名。この書ではユダヤ人の軌跡を世界史の中での立ち位置を細かく見ていく。するとシオニズムの興隆から悲願のユダヤ人国家建国といった流れが掴めてきました。

  • ぐうぐう

    本書最大の特色は、組み合わせという観点からユダヤ人の歴史を紐解こうとしていることだ。『ヴェニスの商人』に登場するシャイロックがもたらせるがめついユダヤ人、あるいはホロコーストによる犠牲者としてのかわいそうなユダヤ人。そのような一面的なイメージが生まれる過程を詳細に分析しながら、著者は「主体と構造」というふたつの視点から巧みに観察し、3,000年に及ぶユダヤ人の歴史を綴っていく。そこから見えてくるのは、ユダヤ人にも様々な側面があるということだ。(つづく)

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