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リラ荘殺人事件 角川文庫

鮎川哲也

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041031612
ISBN 10 : 4041031613
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2015
Japan

Content Description

名探偵星影龍三登場、長篇本格ミステリー!

リラ荘を七人の芸大生が訪れた翌日から、殺人鬼の活動は始まった。老人が殺され、死体の横には学生のコートと、スペードのAが。それを機に別荘で次々と起こる殺人、凶悪無残な殺人鬼の正体とは?

【著者紹介】
鮎川哲也 : 1919年、東京生まれ。大連で少年時代を過ごし、拓殖大学商学部を卒業後、様々な筆名で雑誌に投稿。本名の中川透名義で『ペトロフ事件』を『宝石』の懸賞小説長編部門に投稿、第一席入選し、50年にデビューするが、しばらくは発表の機会に恵まれず、56年、講談社の書下ろし長篇探偵小説全集公募に応募し、『黒いトランク』で入選。鮎川哲也とペンネームを改める。60年、『憎悪の化石』『黒い白鳥』により日本探偵作家クラブ賞。2001年、本格ミステリ大賞特別賞。02年没。没後、日本ミステリー文学大賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 夜間飛行

    奥秩父の清流近く佇むリラ荘。そこを訪れた学生達による冒頭のファルスめいた場面は、何か現実離れした世界に我々を引き込むと共に、禍々しい事件の開幕を告げる。翌日、炭焼き男の墜死した現場に白いレインコートとスペードのAが発見されるが、霧の中とて、白いコートを持つ二人の女学生の誤殺とも考えられた。それを皮切りに最後の薔薇に囲まれた死に至るまで、7人がそれぞれ別様の死を遂げ、そのつど現場にはA〜7のカードが順番に残される。同種のトリックを用いた作品中でもこれは傑出しており、パズラーの名手としての自負を感じる一冊だ。

  • 散文の詞

    まあ、かなり荒いし人工的で、いかにも推理小説的なんですが、むちゃくちゃ面白いです。 古臭さはしょうがないとしても、これが、半世紀以上前に書かれたなんて驚きです。 ちょっと殺されすぎだし、警察はなにしてるの?って突っ込みたくなります。 で、名探偵の登場で、出来すぎなほど見事な幕引きです。 これこそミステリーの醍醐味ですね。

  • 麦ちゃんの下僕

    [第1回○○荘めぐり@]1軒目は、埼玉県・秩父鉄道「影森」駅下車、徒歩約20分の「ライラック荘(通称リラ荘)」です。以前は藤沢証券社長・藤沢勘太郎氏の所有でしたが、彼の自殺後売却されて、現在は日本芸術大学の寮となっています。◇1950年代の物語ということで、学生達のセリフや差別表現・固有名詞の数々に隔世の感を禁じ得ませんが…純粋に“推理”を楽しみたい方は必読です!伏線が、実に細かく多岐にわたり、しかも自然に張り巡らされているのに驚愕!動機の弱さや警察の無能さを気にしなければ、これは間違いなく“傑作”です!

  • えにくす

    ★3.8 約70年前に連載された、鮎川さん名作ミステリ。秩父に有るリラ荘に、大学生男女7人が避暑に来た。そしてメンバーや周辺の人たちが、凄まじいハイペースでバッタバッタと殺される。その度にトランプのスペースのカードが置かれる。これはクローズド・サークルではなく、警察もリラ荘に入って泊まるのだが、その目前で次々と犠牲者が。警察が無能で、調査もマトモに出来てない。終盤に名探偵が登場して、あっという間に事件を解決する。1950年代の作品なので文章に癖が有るが、トリックは素晴らしく純粋に推理小説が楽しめた1冊だ。

  • やきいも

    ハラハラさせる展開のミステリーを探している方におすすめです。埼玉と長野の境の近くにある山荘で宿泊している大学生たちが次々に殺される。そして死体のそばには必ずスペードのカードが残されていた。犯人は一体誰なのか...というミステリーの王道をいくようなストーリーです。1956年に発表された日本ミステリーの古典的作品。確かに今となっては古くさく感じられる部分もあり、この作品に高い評価を与えない人もいるようですが...。しかし、私は一気に読んで楽しませてもらいました!

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