瀬島龍三と宅見勝 「てんのうはん」の守り人

鬼塚英昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784880862880
ISBN 10 : 4880862886
フォーマット
出版社
発行年月
2012年03月
日本
追加情報
:
299p 19cm(B6)

内容詳細

現代史の闇―その原点は、「てんのうはん」の誕生にある。「てんのうはん」とは、長州(現・山口県)で、天皇のことをいう。長州の多くの人々は「てんのうはん」が山口県熊毛郡田布施町からの出自を持つことを知っている。この秘密を守るために「田布施システム」が創り出された。瀬島龍三は、この田布施システムの秘密を守るための「守り人」としてその一生を終えたのである。また、田布施システムは明治維新以来、「てんのうはん」の守り人として、ヤクザ組織を大事に育ててきた。瀬島龍三と宅見勝が日本列島暗黒街道の中で出会い、そして交友関係を続けるのは決して偶然ではなかったのである。大本営元参謀と山口組若頭の黒い関係、日本最大最悪の闇田布施システムの秘密を解き明かす。

目次 : はじめに 「てんのうはんの守り人」、そして「田布施システム」/ 第1章 大日本帝国株式会社の犯罪/ 第2章 瀬島龍三、児玉誉士夫、そして町井久之/ 第3章 日本列島暗黒街道/ 第4章 瀬島龍三・中曽根康弘、そして田中角栄/ 第5章 バブルが演出され、マフィアが登場した/ 第6章 国家中枢に挑んだ宅見勝/ 終章 瀬島龍三と宅見勝、二人の世界

【著者紹介】
鬼塚英昭 : ノンフィクション作家。1938年、大分県別府市生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • よこしま さん

    山崎豊子さんの『不毛地帯』でも有名な黒幕・瀬島龍三と、山口組の若頭・宅見勝らが、裏でこの国を操っていた内容です。核心ついた文献を略しながら引用します。新井喜美男『転進瀬島龍三の「遺言」』より。◆明治維新で、日本は毒を宿した。心なきエリートを生み出し、典型的な形として軍部であり、日本は破局へと。明治時代、日本が発展したのは江戸の精神が残っていたからである。時代が経つにつれ悪癖が増進し、戦後も引き継いでいる。

  • hatagi59 さん

    著者は天皇批判論者であるわけか。 なるほどね。自分は平成天皇の東日本大震災後の振る舞いを見て、ポジティブに考えが変わった方。 ただ、戦争遂行、棄民については、『責任がない』とは言い切れないよな・・・。 世の空気的にノータッチな感はあるよね。

  • 田中峰和 さん

    国がテーマの都市伝説として、明治天皇すり替え説があるらしい。全ては長州の陰謀で、孝明天皇を暗殺し、南北朝時代から匿っていた南朝の子孫「大室寅之助」を明治天皇に仕立てたというのだ。その事実を英国大使パークスやアーネスト・サトウは知っていて、日清日露、大東亜の戦争へと突き進めさせたとも主張している。いわゆるトンデモ本だが、瀬島龍三については、その悪事に信憑性がある。シベリアに11年間も抑留された瀬島が、たった20年で伊藤忠の会長になった。児玉誉士夫や岸信介、宅見勝など、右翼と政治家、ヤクザも皇室に繋がる。

  • ジャッキー さん

    瀬島龍三と昭和史の謎。謎のひとつ、日本が何故無謀な戦争をしたかは、天皇が軍部の対立で日本で内乱が起きるのを防ぐために米国と戦争をする道を選んだとしている。米国の大統領書簡を天皇に見せず握りつぶしたのは、瀬島で、謎の二、シベリアで何故60万人の人が抑留されたかは、日本列島4島を占領しないようロシアに頼み、その対価としてシベリアの強制労働を認めたと瀬島が交渉してとしている。瀬島は全て、天皇のために影で動いたと著者はいう。かなり詳しく瀬島龍三が昭和史の謎に関わっていることを著者は、取材で明らかにしている。

  • あきこ さん

    昭和の時代の怪しさは深い。瀬島は色々な本で色々な書かれ方をしているが、本書ではかなり厳しい描かれ方をしていると思う。戦前の教育を受けた人の天皇に対する気持ちは、我々には多分理解できないものだろう。しかし、どんなに大切な思いを抱いたとしても、あの戦争に国民を巻き込んだことは許されない。またヤクザの活躍(?)についても最近の暴対法改正なども思いながら、その存在の是非も考えさせられた。とにかく、頭のいい人は利益のためでなく、世の中のためにその頭脳を使ってほしい。この瀬島の一連の出来事は日本の私物化。憲法よ、しっ

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人物・団体紹介

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鬼塚英昭

1938年、大分県別府市生まれ。別府鶴見丘高校卒業後、上京。中央大学法学部で学びながら数多くの職に就く。学費未納で中退後、故郷・別府にて家業の竹細工職人となる。傍ら、国内外の膨大な史資料を渉猟・読破、関係者にも精力的に取材を重ね、郷土史家として私家版の歴史書を上梓。2016年1月25日急逝(本データ

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