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はじめての近現代短歌史

高良真実

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794227089
ISBN 10 : 4794227086
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

前世紀で止まっていた「短歌史」という時計が、
ついに甦った。今が何時か、やっとわかった!――穂村弘

短歌の読み方がわかる!
明治時代からテン年代以降まで、
豊富な秀歌の引用と鑑賞、丁寧な時代背景の解説で、
短歌の流れがおもしろいように理解できる。

短歌史を知ることの何がうれしいのか。短歌史の醍醐味は、過去の短歌の読み方がわかるようになることです。どんな短歌が良いものなのか。それを時代ごとに積み重ねていくと短歌史ができあがります。短歌史とは秀歌の歴史のことです。その時代の色眼鏡をかけてみると、いままでピンとこなかった歌がおもしろく読めるようになるかもしれません。(「はじめに」より)

[目次]
第一部 作品でさかのぼる短歌史
二〇二一年以降の短歌/二〇一〇年代の短歌/二〇〇〇年代の短歌/一九九〇年代の短歌/一九八〇年代の短歌/一九七〇年代の短歌/一九六〇年代の短歌/一九五〇年代の短歌/一九四〇年代の短歌/一九三〇年代の短歌/一九二〇年代の短歌/一九一〇年代の短歌/一九〇〇年代の短歌

第二部 トピックで読み解く短歌史
第一章 明治時代の短歌
短歌革新運動/東京新詩社『明星』の浪漫主義運動/根岸派の写実主義運動とアララギ派/自然主義/短歌滅亡私論

第二章 大正時代の短歌
アララギの乱調子/大正二年の衝撃/大正歌壇の様子/アララギの発展と離反者たち/
女性歌人はどこにいったのか/口語短歌の系譜/『日光』と口語短歌/歌の円寂する時

第三章 昭和の短歌1(〜昭和二〇年)
伝統短歌/プロレタリア短歌/定型短歌のモダニズム/自由律短歌のモダニズム/
『新風十人』/戦争と短歌/戦場と軍隊と

第四章 昭和の短歌2(昭和二〇〜三〇年代)
終戦直後の歌壇と第二芸術論/『人民短歌』と民衆/戦後派の新歌人集団/女人短歌会・女歌論/前衛短歌運動/六〇年安保と短歌/六〇年代の前衛と戦中派の再評価/戦後の女性歌人

第五章 昭和の短歌3(昭和四〇年代以降)
学園闘争世代の短歌/土俗論・回顧的な七〇年代/「内向の世代」の新人たち/七〇年代「女歌」論リバイバル/八〇年代女性シンポジウムの時代/ライトヴァースと消費社会の短歌/「サラダブーム」と歌壇の動き

第六章 九〇年代〜ゼロ年代の短歌
俵万智以降の女歌論/短歌のニューウェーブ/冷戦崩壊前後の短歌と社会詠/ニューウェーブの受容と文体変革/世紀末・歌壇の膨張(ネットや朗読)/ポストニューウェーブと口語の深化/ゼロ年代歌壇の動きと論争/ゼロ年代の総括

第七章 テン年代以降の短歌
東日本大震災後の議論/学生短歌会と世代間の断絶/テン年代前半の歌壇論議/テン年代後半以降のフェミニズム

【著者紹介】
〓良真実 : 1997年、沖縄県生まれ。歌人、文芸評論家。早稲田短歌会出身。第四〇回現代短歌評論賞、第四回BR賞受賞。同人誌「Tri」、「滸」、短歌結社竹柏会「心の花」所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ぐうぐう

    近代短歌史、現代短歌史、あるいは前衛短歌、ニューウェーブ、女歌論、といった具合にポイントを絞った短歌史は数あれど、テン年代以降もフォローした近現代短歌史を一冊でまとめた本はめずらしい(というか、初めてかもしれない)。その試みを実現するにあたって高良真実は、2023年の最新短歌から代表的な歌を紹介、解読しながら近代へ遡っていくオープニングを用意する。これがとても親切な構造となって、短歌史に詳しくない読者(と同時に現代短歌しか知らない世代)をも容易に明治の短歌の時代へ誘うことを可能としている。(つづく)

  • 松本直哉

    タイトルの「はじめて」は、わかりやすい記述の初学者の入門書という意味のほかに、このような短歌史は今までにはないという自負が感じられる。明治から2020年代にわたる通史として初めてであるばかりでなく、新鮮な視点、たとえば、流派や論争の記述ばかりではどうしても男性中心になりがちなところを、〈女人短歌〉をはじめとする女性やクィアの歌人の系譜にも目を配る視点が新しい。たくさんの歌、名歌ばかりでなく知る人ぞ知る秀歌がバランスよく引用され、アンソロジーとしても魅力的。参考文献も充実、もっと知りたい人の欲望に応える。

  • かふ

    「短歌史」はおもしろいと思ったのは、篠弘の「前衛短歌の時代」を読んで、短歌にもいろいろ議論はあったのだと思った。それは批評ということなんだが、女性短歌という視点から「近現代短歌史」を読み込んでいくと、先に読んだ永田和宏『現代秀歌』の穴はフェミニズム的な短歌の欠如ということなのかと思った。それは女性短歌はあるのだが、妻の河野裕子は歌人であり、ファミリーも築いているのだが、穂村弘の孤独性や女性歌人のわがまま性は口語短歌ということなのではと思った。それは永田和宏が口語短歌の視点を見落とすのと関連していると思う。

  • 双海(ふたみ)

    短歌史の記念碑的労作。さて、私はこれからどのように短歌と向き合っていこうか。

  • 月路ののの

    ここ20年短歌から離れていましたが、短歌熱が再燃。 空白の20年の短歌の流れがこの本で埋まりすっきりしました。 近現代の短歌史が、さまざまな歌紹介と共に読みやすくまとめられています。 魅力的な歌がたくさん紹介されていて解説もわかりやすく端的な文章で歌人紹介としてもとても読みやすい本です。 俵万智後、ほんとにさまざまな歌人の方が出てこられていたのを知った最近は短歌を読むのが忙しい日々です。

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