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記憶の対位法

高田大介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488029197
ISBN 10 : 4488029191
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

マグレブ系のルーツを持つフランスの新聞記者ジャンゴは、隠遁していた祖父の遺品を整理するつとめを兄から押しつけられた。対独協力者として弾劾されて以降、一族と距離を置いて暮らしていた祖父――ジャンゴは祖父宅の隠し部屋から二十を超える黒檀の小箱と、その内張に使われていた謎の紙片を発見する。取材先で知り合った大学院生ゾエの協力のもと、ジャンゴは祖父が晩年追い求めたものの正体を探る。〈図書館の魔女〉シリーズの気鋭が贈る知的探究の喜びに満ちた最新長編。

【著者紹介】
高田大介 : 1968年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。2010年、『図書館の魔女』で第45回メフィスト賞を受賞し、2013年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    高田 大介は、新作中心に読んでいる作家です。 本書は、西洋古典学に関する著者の博識が気になり、高尚過ぎる内容、読者をかなり選ぶ作品でした。 https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488029197

  • たま

    この作家さん初読み。日本人作家が書く海外が舞台の小説と言うことで読んだ。祖父の遺品の謎を解くと言うミステリっぽい導入だが、ミステリと言うよりは、祖父がアルザス出身で対独協力者の疑いをかけられたことからアルザスや大戦時フランスの歴史、主人公の新聞記者(4分の1マグレブ系)が日々目撃する差別、分断の諸相、祖父の遺品が中世の楽譜と判明したことから中世音楽史、そして最後に記憶−記録−歴史とは何か(記憶の法律)等々現在のフランス社会の関心事についての作家の蘊蓄と見解がメインで、とても面白く、参考になった。⇒

  • オフィーリア

    文化・政治・歴史・民族・音楽、膨大な情報量の洪水で読者を溺れさせてくる一冊。圧倒される密度の蘊蓄や議論が帯の通り読者に知的探求の喜びを教えてくれる。これだけ多岐にわたるテーマをスラスラ読ませ、対位法という概念でまとめあげ作品として仕上げきった作者様に脱帽

  • coolgang1957

    人物や時代の背景とか解説が多くてなかなか読み進まん、でもこれがないと理解できない(理解の深耕さは別にして😅)。これは日本の価値観を舞台のフランスにしてるだけかどうかは判断できないけど、どこにも似たような話があるもんやと🧐歴史の改ざんやねつ造が差別につながったり、報道にも悪影響を及ぼして個人や民衆を愚弄することになる。そんなことを音楽史も絡めてなんとアカデミックに話が進んでいくことかとちょいと頭が良くなった気がする😅最終シーンは仏映画みたいに素敵な余韻が浮かびました。読み応え充分の初読み作家さん

  • まそお

    やっと読みおわった。楽しんで読んだけど、細部まで理解するには知識不足が否めないなァ…と感じたのでお勉強していつかまた読み返したい。高い塔の童心でもそう感じましたが、この物語にも静かに燃える怒りがありました。世の中はいつだって理不尽だけど、諦めちゃだめなんだよな〜。

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