風の陣 裂心篇 PHP文芸文庫

高橋克彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569678832
ISBN 10 : 4569678831
フォーマット
出版社
発行年月
2012年09月
日本
追加情報
:
556p 15cm(A6)

内容詳細

光仁天皇の御世になって八年。物語の舞台は陸奥に移る。都で働く道嶋嶋足に対し、伊治鮮麻呂は蝦夷でありながら国府多賀城の役人として蝦夷の乱の鎮圧にあたっていた。陸奥を守るため、朝廷と蝦夷の共存を目指し腐心してきた鮮麻呂だが、陸奥守の横暴、蝦夷を人と思わない帝の勅に、ついに決起を覚悟する。狙うは陸奥守の首ひとつ。北辺の部族の誇りをかけた闘いを描く著者渾身の歴史ロマン、堂々完結。

【著者紹介】
高橋克彦 : 昭和22年(1947)、岩手県生まれ。早稲田大学卒。昭和58年、『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞を受賞し、文壇デビュー。昭和61年に『総門谷』で吉川英治文学新人賞、昭和62年に『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、平成4年に『緋い記憶』で直木賞、平成12年に『火怨』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • レアル さん

    智略、策略で蝦夷を救う道を模索した天鈴や嶋足が主人公で奈良の都が主な舞台だったこのシリーズも、この最終巻へきて、我慢に我慢を重ねた蝦夷たちが決起する!といった行動的かつ主人公も鮮麻呂で舞台も陸奥へと一変した事に驚く。そして物語は次の『火怨』に続くべく物語の登場人物らしき者達もちらほらと登場しているように思える。悲しい結末ではあったが鮮麻呂の蝦夷への誇りは成し遂げられた。その鮮麻呂の思いがどう引き継がれるのか。『火怨』が楽しみ。

  • 財布にジャック さん

    あざまろさま〜っ!と叫びたくなる完結編でした。風の陣の主役は嶋足や天鈴だとずっと勘違いしたままこの最終巻に突入して、ここでやっと気づきました。鮮麻呂様が蝦夷代表の第一走者だったのですね。前半は我慢に我慢を重ねる展開なので、なんだか煮えきらない鮮麻呂にいらいらもしましたが、最後の100ページは息もつけない程の緊張感でした。そして「風の陣」の題名も、ようやくこの巻にきて意味を持ってきました。今ここにシリーズ4部作を全て読み終えて、全作品を回想し感動に打ち震えている自分がいます。高橋さんありがとうございました。

  • gonta19 さん

    2012/9/20 Amazonより届く。 2014/6/6〜6/13 いよいよ最終巻。鮮麻呂に主役が移り、とうとう蝦夷が決起する。我々が日本史で習う歴史は朝廷側のものであって、虐げられた側の視点はすっかり抜け落ちている。高橋さんは、逆側からの視点で見た歴史を鮮やかに描きだす。本当のところはどうだったのだろうか。物事はやはり両面から見ないといけないことを再確認させてくれる。このシリーズの次の世代の物語にあたる「炎立つ」をもう一度読み直したくなった。

  • kawa さん

    最終巻は舞台を京(奈良)から、東北に移し「宝亀の乱」を被支配者側からの視点で描く。主人公は、東北蝦夷・伊治(これはる)の首長でもあり、陸奥守のもとで官人としての職務も務める鮮麻呂(あざまろ)。権謀の限りを尽くす敵役は、陸奥守・紀弘純(きのひろずみ)、道嶋大楯(みちしまのおおたて・4巻までの主人公・嶋足の義弟)。この手のドラマは、主人公が悩み苦悶し、ヒールは悪賢いほどに嵌る展開になる。本作はその期待の応える出来栄えで600頁一気読み。後期奈良時代の歴史ドラマを堪能させてもらった。

  • Haru さん

    終始重苦しい気持ちでした。なぜ蝦夷がここまで差別されなければならないのか。日本という統一国家になった現在では、想像出来ない民族対立。と言ってもそれは朝廷側から見た差別で、蝦夷を人と認めない深く根強い偏見は形のない敵で、嶋足、天鈴、鮮麻呂が挑む戦いに終わりはない。ここまで来ても、嶋足や天鈴のやってきたことがまったく無駄だったように思えて、実に憂鬱な気持ちになったけれど、最後に鮮麻呂の起こした風は、やはり彼ら全員の血を吐くような努力の結果吹かせることの出来た風なのだろう思うと、少しだけ気持ちが慰められました。

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人物・団体紹介

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高橋克彦

1947年、岩手県生まれ。早稲田大学卒。83年『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞、86年『総門谷』で吉川英治文学新人賞、87年『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、92年『緋い記憶』で直木賞、2000年『火怨』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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